非課税期間の拡充されるかもしれないNISA
何故か支持率が高い岸田首相ですが、「新しい資本主義」と言う名の今までの資本主義と何も変わらない仕組みを新しく作ろうとしているようです。
首相自身が良く分かっていない感があり、説明できないので、誰にも分からない「新しい資本主義」ですが、方針らしいものが出てきたので、ニュースになっていました。
どうも「1億総株主」を目指して「貯蓄から投資へ」の流れを促進するため、NISAの抜本的な拡充などを求めるそうです。
別に何1つ新しくありませんが、岸田首相的には「新しい」らしいです。
私もNISAの制度が始まった当初は普通のNISAを使用していましたが、有効期間が5年と短いのでつみたてNISAに移りました。
金融庁を確認する限り、新NISAが2024年から開始されますが、今のところ非課税期間が最長5年と長期投資向きではない制度になっています。
政治家はやたらと抜本的という表現を使いますが、抜本的というなら非課税期間なんて設けずに、NISA口座での取引は何年経っても非課税にするべきだと思いますが・・抜本的ならそれくらいしても良いと思います。
NISAの拡充と言っても、拡充する対象になりそうなのは、非課税投資枠と非課税期間くらいしかないので、恐らく非課税期間の方を拡充してくると思います。
投資枠の方を拡充したら、「金持ち優遇」の批判は間逃れないでしょうし。
非課税期間が撤廃されれば、折角2022年からつみたてNISAに変更したばかりですが、またNISAに戻すことになるかもしれません。
NISA口座より気になること。
NISAの制度変更も気になりますが、それより気になるのは「1億総株主」という表現です。
以前、1億総活躍社会といった表現で、全員死ぬまで働くことを暗に求める社会を作ろうとしていましたが、今度は貯金より投資しろという方針を出してきました。
この手のフレーズはある程度キャッチ―じゃないと浸透しないので、1億総〇〇みたいな表現にしているんでしょうが、兎に角気持ちが悪いキャッチコピーです。
国民全員にやらせることで、日本人が大好きな「みんな一緒」を狙っているのか、同調圧力を作り出そうとしているのか、全員やるのが当たり前みたいな空気を作ろうとしているのが嫌な気分になります。
私は他人と同じであることに特段意味を感じないので、自分にとって得になると思えばやるし、損になると思えばやらないんですが、こういったキャッチコピーを付けられると、逆にやりたくなくなります。
1億総株主で起こりそうなこと。
私のように、やれと言われると逆にやりたくないと思う天邪鬼より、お上が言うなら従っておこうという従順な人が多いと思います。
1億総株主で、政府は銀行預金から日本株への投資資金の流入を狙っているんだと思います。
ですが、それなりに金融リテラシーの高い投資家なら、日本株よりアメリカ株に投資資金を流しそうです。国が金融リテラシーの低い人を騙しているとまでは考えませんが、日本株の投資は長期間投資をすればまず儲かるという銘柄がほぼ無いので、日本株に投資した場合、多くの人に損失が出そうです。
ちょっと調べれば日本株投資は結構なハードモードであることが分かるので、日本株に投資させたいのであれば、日本株の取引きでの収益にかかる税金は20%では無く10%にすると言った外国株式に投資するよりもメリットのある制度にしないと、わざわざ日本株に投資する人は多くならないでしょう。
また、これまで預金されていたお金も何もせず遊んでいた訳ではなく、銀行が運用していました。
銀行が運用対象にしていた金融商品にリスクが少ない日本国債も含まれるので、預金を減らして株式市場にお金が流れると、日本国債の買い手も減りそうです。
今は日銀がアホ程買い上げるので金利が抑え込まれていますが、買い手が減れば金利上昇のリスクはありそうです。
掛け声だけで終わる可能性も高い。
1億総株主と言っても掛け声だけに終わる可能性も高い気もします。
何しろ預金を多く持っているのは老人なので、もうすぐお迎えが来る年齢でわざわざリスクの高い株式にお金を投資する意味も無ければ、旨味もありません。
損失が出れば、取り返す時間も無いので、金融リテラシーの低い老人投資家が投資で生活もままならないくらい損失を出して、生活保護が急増ということにもなりかねません。
無暗に1億総〇〇なんて言うものではないと思いますが、誰が付けているんでしょうね。
このキャッチフレーズ
コメント