本番のアメリカの前座から結構ヘビーな内容でした。
3月18日から19日に日銀の金融政策決定会合が行われました。
これを書いているのは20日の夕方で、この後21日の3時からFOMCがあるのでこの記事が公開されている朝の段階ではまた違った相場になっている可能性もありますが、金融政策決定会合後の私の所感を書いていこうと思います。
投資家的には本番は21日のFOMCで、日本の政策決定会合は前座みたいなものですが、前座の割に盛りだくさんだったので、触れていこうと思います。
金融政策決定会合の要旨について
金融政策決定会合の要旨は以下のとおりです。
- マイナス金利は解除
- 無担保コールレートを、0~0.1%程度で推移するよう促す。
- 長期国債の買入れは継続
- ETF、JREITの新規買入れ終了
- CP、社債は1年後を目途に買入れ終了
- 当面は緩和的な金融政策を維持
金融政策決定会合ですが、市場予想どおりマイナス金利は解除されました。
金利のターゲットは0%~0.1%と辛うじてゼロじゃない程度です。
私は少々意外でしたが、イールドカーブコントロールも撤廃しました。
ただ、国債の買い入れ自体は今後も行うようです。
それってイールドカーブコントロール撤廃したって言えるんですかね?という動きをしそうな気がしますが、引き続き買っていくようです。
そりゃー止められないよね。
止めた瞬間に金利は爆上がりでしょう。
正直日本の金利は2~3%くらいついていてもおかしくないレベルですからね。
今後も必死こいて抑え込むようです。
1%の大台辺りで買い入れが入るのかについては警戒した方が良いかもしれません。
撤廃したって言うなら、急上昇しなければこの辺りでの買い入れはないはずです。
国債の10年利回りは土曜日の深夜に0.8%を付けた後は下落傾向です。
金融政策決定会合時は0.7%台で推移しています。
なぜか下がりました。
こういう時って普通は素直に金利は上昇して、通貨高に動くんですが逆に動いています。
そしてETFとREITの買い入れ停止です。
持っているETFとREITを売りますって訳じゃありませんが、本音はそろそろ売り抜けたいんでしょうね。
今後株価が暴落した時の日銀頼みがなくなるようです。
これについては個人的には賛成です。
そもそも中央銀行が株をアホみたいに買うなと思っていたので、これで市場の自由が少し取り戻されることになります。
後は今日銀が持っているETFをどうするつもりなのかっていう問題がありますが、どうするつもりなんですかね。
ちょこちょこ売っていくのか、売らずにずっと持っているのか、少なくとも今持っている物を全部一気に売ったら日本株は阿鼻叫喚の状態になるのでやらないと思いますが、出口戦略にはかなり苦労しそうです。
最後に緩和型の金融政策を維持するということです。
結局引き締めたいのか緩和したいのか良く分からない玉虫色の決定になりました。
弱い国は何しても通貨が弱い
今回の日銀の金融政策決定会合の結果を受けて、メガバンクの銀行金利は早速0.02%に上げたようです。
相変わらずクソ安の金利ですが、これまでの数十円レベルの金利からするとマシになりそうです。
今後利上げが続いて銀行金利で5%くらい付いてくれるとリタイア生活の計画もしやすいんですが、まずそこまで上がることは無いでしょうね。
これで住宅ローンと家賃も更に上昇しそうです。
ローン持ちと賃貸派には厳しい生活になりそうですね。
ドル円は円安方向に動き151円台に、株価は40,003円と4万円をクリアしました。
ゼロ金利の解除や、イールドカーブコントロールの廃止やETFの買い付け終了なんかより、緩和政策の継続の方が重く受け止められているような印象です。
3月のFOMCでは利下げは無いと見られているので、特にサプライズが無ければしばらくこの状況が維持されそうです。
ですが、普通なら円高方向に動くはずなのに151円まで動いてしまうとは・・・
FOMCで利下げについて言及があれば、多少円高方向に動くでしょうか。
何かここまでしても通貨安にしか動かないところを見ると、今後120円台をつけることも無くなってしまうんじゃなかいかと思っちゃいますね。
弱い国は通貨も弱いってことですね。
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