国民の三大義務に比べて、三大権利は貧弱
国民の三大義務と言えば、「労働、納税、教育の義務」です。
教育の義務は教育を受けさせる義務なので、独身の私には関係ありませんが労働、納税の2つは重い十字架として設定されています。
この中で労働と納税はほぼワンセットです。
納税が必要な大多数の国民は社畜なので、給料が入ってきたらそのまま源泉徴収で税金を吸い取られるので、労働=納税です。
労働についてはFIREや定年退職で逃れることも可能ですが、納税だけは逃れることができません。
義務の反対に国民の三大権利というものもありますが、生存権、教育権、参政権の3つが三大権利と呼ばれています。
教育権は義務とは違って教育を受ける権利です。
そして政治参加できる参政権と、義務に比べて権利が貧弱ですが、重要な権利の1つに生存権というものがあります。
これは健康で文化的な最低限度の生活を送ることができるという、日本国憲法にも記載されている重要な権利ですが、労働によって脅かされることも多い脆弱な権利でもあります。
この貧弱な国民の三大権利について少し風向きが変わりそうなので、今日はそのお話をしようと思います。
今更、長すぎる労働時間について検討を始める
今日見たのは、法定労働時間が1日8時間でいいのか改めて検討する必要があるという話が有識者から出たということです。
「え?有識者のくせに今頃そんな当たり前の話してんの。」って感じです。
私がFIREしたい理由の1つに、労働時間が長過ぎることが挙げられます。
フルタイムで働く場合、どこも判を押したように1日8時間、週40時間をデフォルトにしています。
何かごくごく当たり前のように1日8時間をデフォルトにしていますが、これって労働時間の上限ですからね。
大体どんな会社でも8時間、短くても7時間とか7時間30分で設定されているでしょう。
別に5時間にしても良いんですよ。
何なら1日1時間でも構いません。
上限は決まっていますが、下限は特に決まってません。
にもかかわらずどこの会社も上限ギリギリです。
第三十二条
使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。② 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。
労働基準法から引用
週40時間を超えて労働させてはならない。1日に8時間を超えて労働させてはならないというのが基準です。
つまり社畜のフルタイムの労働時間は、労働基準法のマックスの時間を標準にして、それにプラス残業が発生しているということです。
上限を標準にしておいて、何を今さら労働時間が長いとか言ってんのか謎です。
少子化対策なんて考えるなら、この長すぎる労働時間が最初に是正されるべきポイントだと思うんですが、経営者の犬たる政治屋の皆さんは、奴隷を死ぬほど扱き使いたい経営者のご機嫌伺いに必死なので、最初に訂正するべきポイントをスルーしてきました。
労働時間が短くなるのなんて待っちゃいられない
日本はこの法定労働時間の上限にプラスして、36協定が結ばれているケースが一般的です。
しかも36協定でも大体規制のギリギリの時間が設定されている場合が一般的です。
そのMAXが年720時間、複数月平均80時間以内(休日労働を含む)、月100時間未満(休日労働を含む)それに加えて月45時間を超えることができるのは、年間6か月までの残業時間というのが上限です。
労働時間じゃありませんよ。
残業時間です。
1日8時間、週40時間にこの残業時間をプラスしても良いことになっている会社が殆どってことです。
これが一般的な社畜の労働時間ですと言われたら、そりゃ長い、長過ぎです。
誰もが社畜になったら1度は辞めたくなるはずです。
というより36協定の上限近くまで働いているだけでも、私生活はほぼ仕事に潰されている状態になります。
何なら命すら危うい、生存権すら脅かされている状況です。
こんな極悪なものを認めておいて先進国ぶっているのが日本の労働環境です。
この過労死ラインの36協定の基準すら更に無視して働かせるブラック企業があるんですから、日本の労働市場はぶっ壊れていると言っても過言ではありません。
法定労働時間の短縮を問題提起したのは悪いことではありませんが、この諸悪の根源でもある36協定も無くしてくれないと意味がありませんね。
制度的にも分かりづらいので、労働時間の上限が決まっていることすら良く知らない社畜が多いのもあると思います。
どんなアホな社畜でも分かるように、いかなる理由があっても週40時間を超えてはならないとか、1日8時間を超えてはならないといったルールになっても良い気がします。
ですが、有識者の中に「よし、法定労働時間を伸ばして残業を規制しよう。」という謎理論を言っている人が居るくらいなので、私がFIREするまできっと何にも変わらないんでしょうね。
労働収入が無くなったとしても、FIREして1日0時間、週0時間にしてしまった方が、あと何年かかるか分からない労働時間の短縮を待つより賢そうです。
今更こんな検討しているくらいなので、後5年は何も変わらないでしょうね。
決まりそうになったとしても、きっと経営者が全力で抵抗するでしょうし、政党に献金しまくって法制化を止めようとするでしょう。
私はそんなあるかも分からないものを待てませんし、そもそも我慢できないので、その前にFIREさせていただきます。
コメント
nekonabeさん こんにちは。はしQです。確かに働き方改革といっても、働かざる者食うべからずなので、結果的にはお鉢が回ってくるような・・
今日は恐ろしい記事を見ましたので、ご参考までに。
https://gendai.media/articles/-/132512?imp=0
実は年金は徐々に減額されており、若い現役世代に重荷をしょわさないために破綻する前に支払額を減じてゆく制度が走っているそうです。マクロ経済スライドとは部下スライドだとばかり考えていたのですがその逆で、物価スライドを妨げる方向での減額の基準のようです。なるほど物価高に年金が対応出来ていないわけですね。イヤらしいのは、とはいえ上がってはいるので、政府の対応がまずいからと思ってましたが計画的に計算ずくでへらしていたようです。・・・ますますあてになりませんね・・・ではまた
はしQさん、コメントありがとうございます。
年金については仕組み上、貰えないはあり得ないとは思っていますが、私が受給する20~30年後には70歳支給がデフォルトになりそうですね。
円安やインフレで円の価値は下がり、支給額はちょっと上がる
トータル今の支払額より価値が下がると・・
将来10万円貰うなら、今10万円あった方がマシです。
年金制度は貰える額の方が多いから制度として成立するはずなんですが、今は貰える額より支払う額の方が多い強制ねずみ講ですね。