オッサンが気になるのは意図しない成分より株価
小林製薬の紅麹を配合したサプリメントで、とうとう死者が出たようですね。
死因は腎疾患なようで、紅麹の中に「意図しない成分」が含まれていたためだそうです。
麹は米などの穀物に麹菌を付けて培養したものですが、要するにカビです。
意図しない成分は何なのか気になりますが、恐らく製造中に良くない菌が紛れ込んで、培養されてしまったんでしょうね。
この製品はコレステロール値を下げるための機能性表示食品のようです。
薬ではないので、飲んだらすぐコレステロールが下がるってモノでもないでしょう。
アメリカではコレステロール摂取制限が無くなったので、コレステロール値が高いとか低いといった話は健康にはダイレクトに影響しないのかなと思いますが、日本では健康診断の時にキッチリ調べられるので、健康診断で引っかかって結構気にする人が多いのかもしれません。
健康になるために健康補助食品を買って飲んでいたのに、それが原因で死亡するとは因果なものです。
流石に死者が出てしまうとかなり大事です。
今後は損害賠償や、入院した方の医療費の保障、他社に流していた紅麴の製品の損失補填等、小林製薬はかなりの経済的損失が発生するでしょうね。
どうもこういうネガティブなニュースが発表されると、私はいつもニュースの内容より気になることがあります。
つまり「小林製薬の株って、どうなってるんだっけ?」と
小林製薬の株価ってどうなん?
流石にこれだけ大事になったので、余裕のストップ安でしばらく寄り付かないと思っていましたが、意外にも火曜日になったら普通に寄り付きました。
このニュースの第一報があった22日の金曜日の終値が6,056円、翌営業日の月曜は寄り付かず5,056円、そして26日火曜日は4,998円で寄り付きました。
想像以上に強かったです。
この製品だけではなく、紅麹を使った別会社の製品にも影響を与えているため、影響範囲も未知数だと思いますが、流石にディフェンシブ銘柄
安くなったからすぐに買おうという投資家が多かったようですね。
水曜日になって株価は4,872円、終値は4,875円でどうやら4,800円台で安定してきたようです。
続報待ち感がありますが、ここからポジティブニュースが出て株価上昇とはいかないでしょうね。
買った人は長期的な視点で買ったのでしょう。
相場全体が下押ししなければ、いつか6,000円くらいには戻すだろうという考えなのだと思います。
今後は特別損失が頻発するでしょうが、直近の経営状況を確認してみます。
前期に比べて売上増、営業利益減、経常利益減です。
売上は伸びていますが、経常利益は下がっています。
配当は1株101円ですね。
今買えば約50万円で、1万円程度の配当になりますが、今後の配当は怪しいです。
ニュースが出る前の状況だけ見ると、積極的に買いに行くような銘柄ではありませんね。
結局、小林製薬をどうするか
私は優待目的以外で日本の個別株の売買は今はしていませんので、今回のニュースで山師的に小林製薬の株を買いに行く予定はありません。
ちなみに株主優待は100株で5,000円相当の自社製品と、自社製品の10%の割引販売です。
こんなニュースがあって自社製品を貰って使うのもおっかないので、正直優待目的でも要らないですね。
月足で見ると、27日の終値4,875円は2016年12月の水準です。
当時の日経平均は18,000円~19,000円だったので、割安には見えるでしょう。
ただ、今から買うのはお勧めしません。
健康被害が出ているので、今後集団訴訟も起きるでしょうし、保証や賠償で特別損失も頻発するでしょう。
これだけ大々的にニュースで報道されてしまえば消費者も小林製薬の製品を買い控えるでしょうし、株価への影響は長期間に渡るでしょうね。
今が底感は全くないので、手を出さない方が良いと思います。
流石に潰れはしないと思うので、2,000~3,000円くらいまで下がればおいしいかもしれませんが、まぁ買わない方が良いでしょうね。
毎年伸びている会社を買うのが株式投資の王道ですよ。
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