あり余る自由な時間の過ごし方・・
「70代から、まだまだ人生を楽しむために…あり余る「自由な時間」の過ごし方」という記事を見ました。
私はまだ40歳なので、70代になるまで後30年もありますが、70歳=リタイアと考えると、リタイア後の自由な時間の過ごし方とも読み替えることができるため、リタイア後の参考になる記述があるかもしれません。
リタイア後の時間は誰もが望む時間
私はこういったリタイア後は時間が余って仕方が無い。といった論調はあまり好きではありません。
平日の9時~18時、準備時間に出発前、帰宅後2時間の時間を加えて凡そ半日、1週間で60時間もの時間、年間240日仕事に行くとすると、1年間で2,880時間にもなります。
この2,880時間が、リタイア後になると全て自由時間になるということです。
確かに自由な時間は増えるでしょう。
増えるでしょうが・・それって誰もが望んだ時間なんじゃないのと思います。
別に何をしても良い、死ぬまで終わりのない自由な時間です。
日本の場合、高校や大学を卒業すると、1週間以上の休暇は中々取れないので、ニートやアーリーリタイア、もしくは失業でもしないと体験できない約50年ぶりの長い休暇です。
18歳~22歳から70歳まで、約半世紀も働き続けるなんてゾッとします。
そのゾッとする時間を、半世紀もこなしてようやく休めるのだから、誰もが望んだ時間でしょう。
呆れるくらい長い時間、仕事という左程好きでも無い時間を過ごしてきたんですから、どんな人でも「もうそろそろ、休みたい」と考えるのが普通でしょう。
もし、自分は望んでいない、死ぬまで働きたいというのであれば否定はしません。
税金納めるために、馬車馬のように働いていただければと思います。
高齢者からも税金を搾り取りたい政府の思う壺だと思いますが、自分が楽しいのなら働き続けるのもアリでしょう。
ただ、私は御免ですけど。
リタイア後の時間は、言う程有り余っていない
記事の内容は、仕事を辞めると作業量が減るので、体がどんどん衰えて行ってしまうので、色々なことをやってみて作業量を増やしましょうという内容です。
70代向けに書いてあるので、当然体にもガタが来始めている前提で書かれています。
日本人男性の健康寿命は72.68歳、日本人女性の健康寿命は75.38歳です。
本当に仕事が健康のためになるのであれば、長い間社畜として扱き使われてきた男性の方が健康寿命が長くても良さそうなものですが、男性の方が健康寿命は短いです。
それどころか、70歳まで働いていると自由な時間はとても「あり余る」と言う程長くありません。
健康でどこにでも行けるという時間は、男性は約15,651時間(睡眠時間を除く16時間×2.68年)、女性は約31,419時間(睡眠時間を除く16時間×5.38年)しかありません。
時間にすると長そうに見えますが、1日に直すと、男性は約652日分の時間しかありません。
ただやりたいことを始めてみる。思ったほど楽しくなかったらべつのことに手を出してみる。五つも六つも試してみて、「これなら気楽に続けられそうだな」と思ったことを自由時間の中に組み込んでみる。
70代から、まだまだ人生を楽しむために…あり余る「自由な時間」の過ごし方 から引用
652日分の自由時間で、5つも6つも試していたら、1つ、2つに絞り込んだ後に自由に動ける時間がタイムアップということにもなりかねません。
そうならないためには、70歳より遥か手前で仕事を辞めて、より長い時間を「自由時間」することです。
40歳で仕事をリタイアすれば、約8,000日分の自由時間になります。
これだけあれば、ゆっくりやりたいことや、自分が楽しいと思えることを吟味しつつ、楽しいと思ったことを深堀りする時間が取れるでしょう。
つまり、アーリーリタイアには良いですが、70歳でリタイアした後からやりたいことを探すのでは遅いです。
70歳の遥か手前から、休日が一瞬で終わると思えるくらい時間が溶ける楽しみを見つけておく必要があるでしょう。
それでも自由時間は652日分しか無いのでは、楽しい時間はアッという間でしょう。
「あぁ~70歳まで働かなきゃ良かった。もっと時間があれば・・」と思うのではないでしょうか。
そうならないためにも、さっさと仕事は辞めるべきでしょう。
人生にセーブポイントは無いので、70歳で後悔しても遅いですよ。
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