世の中にはエセが多いが、真の独身貴族の条件とは？

人に羨まれるほど良いもんでもない独身貴族

独身生活も40年以上となると、こんなことを言われる場合があります。
「独身貴族だねぇ～自由で楽しいでしょう？」と。
軽いセクハラなので会社で言われることはまずありませんが、親戚連中にたまに会った時に言われることはあります。

楽しいかどうかと聞かれれも、それほど楽しいってモノでもありません。
かといって寂しくて死んじゃうってほど、つまらなくもありません。

家に帰ると嫁にいびられるから帰りたくないという社畜よりは幸せでしょうが、所詮は同じ社畜、どちらも似たり寄ったりです。
奴隷の首輪や足輪を比べているようなもので、どちらも奴隷ってところでしょうか。

そもそも独身貴族って何やねん。と思います。
もちろん言わんとしている意味合いは分かりますよ。

結婚していなくて、経済的に独立していることを前提として、稼いだお金と時間をすべて自分のために使える存在を「独身貴族」と巷では呼んでいます。

ですが、この独身貴族、私からすれば疑問だらけの呼称の1つです。
今日は独身貴族についてお話しようと思います。

エセ貴族多すぎ問題

独身で働いていて自立していれば良いんですから。独身貴族になるのは簡単です。

というより「俺は一生働かないで親の脛をかじって暮らす。」と心に決めている本物のクズや、能動的に動いてパートナーを得た人以外は大体独身貴族とやらになります。

殆どの場合は嫌でも働いて生活費を稼ぐことになるので、働くことは確率的にはかなり高いでしょう。

総務省の労働力調査を見てもそれは明らかです。
私と同年代の35歳～44歳は2022年で対人口比96.2％です。

働かない方が圧倒的に少数派です。
そしてパートナーについても昨今の未婚率の高さから言ってもかなりの大人数になるでしょう。

となれば、独身貴族とやらは社会全体から見ると、かなりの多数派になるのではないでしょうか？

独身貴族の疑問の1つが「いっぱい居るのに貴族」って呼ばれることです。

貴族（きぞく）は、特権を備えた名誉や称号を持ち、それゆえに他の社会階級の人々と明確に区別された社会階層に属する集団

wikipedia 「貴族」から引用

貴族は絶大な特権を持ち、かつ他の社会階級の人と明確に区別された社会階層に居なければなりません。

社会のヒエラルキーからすれば王の下、三角形では上の方に居ないといけない人々のはずです。

つまり社会でもごく少数でなければ貴族は貴族たり得ません。
働いていて自立しているシングル程度の多数派が貴族を名乗るには数も多過ぎますし、特権も小さすぎます。

エセ貴族ですね。

私の考える独身貴族の条件3つ

そんな訳で、巷で呼ばれる独身貴族はエセ貴族ということが分かりました。
そもそも馬車馬のようにこき使われているくせに貴族というのがオカシイのです。

私が考える独身貴族の条件を考えてみようと思います。

まず第1に独身であることです。
これは当たり前です。
独身貴族なのに独身じゃなかったら意味不明ですからね。
これは疑問の余地もなく当然です。

そして第2に経済的に自立しているということです。
貴族とは、領民のあがりで生活する優雅な階級でなければなりません。
自分であくせく働いて小銭を稼ぐようでは貴族とは呼べません。
領民（会社）から税金（配当）を受け取って生活してこそ真の貴族です。

第3に自分独自の世界観を持っていることです。
例えば趣味であったり、好みや嗜好が自分のこだわりで構成された世界観があることです。

一人で居るのが好きならば、自分の嗜好で一人で居るということですし、仲間内で趣味の活動をするのであれば、趣味の活動が世界観の1つになります。

独自の世界観は人によって侵されるものであってはなりません。
人に否定されたくらいで揺らぐものではなく、あくまで「他人は他人、自分は自分」という世界観でなければなりません。

この辺りがグラグラしているようだと、おひとり様ライフは楽しめません。

真の独身貴族はFIREしているってこと！

私の考える真の独身貴族の特徴を3つほど上げさせていただきました。

独身かつFinancial Independenceを達成しており、独自の世界観を持つ。
まさにFIREした人々のことですね。

彼らは家族の反対を押し切ってでも、働かない道を選択した人々です。
数も社会全体から見ればごく少数でしょうし、数的な条件もクリアしているでしょう。

やっぱりエセ貴族のように働いていては貴族は名乗れませんよ。
働かないのがジャスティス、貴族は優雅にお茶を楽しんだ後、お昼寝するのです。