投資をしていれば誰もが食べたい飴「非課税」
セミリタイア界隈に居ると、全員新NISAを始めていると思ってしまいますが、認知度は8割以上あっても、実は3割弱程度しか利用率が無いと言われています。
それなりに投資歴の長い人間からすると、新NISAは使う一択です。
儲けが出た時にかかる最も高い手数料は税金なので、これがゼロ円となれば使わない手はありません。
増税への布石かなんて言われ方もしており、私も増税するんだろうなぁとは薄々勘付いてはいますが、新NISAを使っていようが、使っていなかろうが増税される時は増税されます。
新NISA口座を開設している人だけ特別に増税されるなんてことはありません。
増税されれば、新NISAの口座を持っていない人は非課税額分だけ損するだけなので、謎の陰謀論に振り回されるよりはサッサと口座開設してお金を回しておいた方が賢いと思います。
せっかく日本政府がくれた飴ですからね。
食べなくても鞭打たれるので、制度的には美味しい飴を食べておくことに損はありません。
凡人投資家の新NISA戦略は時間を味方につける一択
食べないと損だけしますが、この飴も儲けが出ないとそもそも美味しくありません。
実際食べるかは投資対象の十分な検討に合わせて、懐具合とよく相談して決めるのが良いでしょうね。
少なくとも生活もままならない状態で、始めるようなものではありません。
実際、新NISAが始まってからまだ半年も経っていないのに、新NISAで損切りしたとか大騒ぎしているような人は、投資をするには懐具合が寂し過ぎますし、堪え性もなさ過ぎます。
新NISA口座の戦略は、基本バイ&ホールドが基本戦略です。
非課税メリットを最大化するには儲けを大きくする必要があります。
そして天才投資家以外、投資において儲けを大きくためには時間の経過による経済の成長が必須です。
基本は買ったら売らない。
頻繁に売り買いしたいなら特定口座で良いです。
そもそもちょっと損した位で大騒ぎするような人は投資家向きではありませんし、大損するなら銘柄選択を根本的に間違えています。
そんな人が頻繁に取引すれば、やればやるだけ損失を拡大することになるでしょう。
損失が出たらそもそも非課税ですから、非課税制度なんて何の意味もありません。
そして長期保有するなら最低でも数年単位で握っておける握力が必須です。
少なくとも数%程度の上下で一喜一憂する類のものではありません。
そして握力を生むのは、特段使う目的の無い資金を投資していることです。
投資は余裕資金で始めましょうというありきたりな話は、新NISAでも当てはまります。
天才的な投資家を前提に語られても困ります
新NISAの非課税制度の恩恵を最大にするには大きな儲けが必要で、凡人には時間がかかります。
だからこそ、5年で新NISAの生涯枠1,800万円を埋めて、その後数十年に渡ってホールドし続ける最速コースが一番資産が最大化すると言われているんですが、この考え方と違った考えを持った人がいたので、今日はそのお話です。
税の優遇措置なんてオマケでしかないという人のお話です。
この人は税理士で課税制度における非課税や税の優遇というのは、オマケでしかないと言い切っています。
根拠がはっきり書いてありませんが、とりあえず投資家的な考え方をしていないことは分かります。
そのことは非課税に釣られて高値掴みするより、投資の勉強をしてから安値で買えばという言葉からもにじみ出ています。
投資歴が長ければ分かり見が深いのですが、どこが株価の底になるかというのを予見することはほぼ不可能と言ってよいです。
上昇相場では指をくわえて眺めていることになりますし、下落相場ではチャンスを伺い続けて入れない状態になるでしょう。
有名な投資格言でもあるとおり、投資は「稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければいけない」のです。
つまり、急騰するほんの一瞬の場面に市場に居なければならない訳ですが、この急騰する場面を予測して買うことなんてほぼ不可能です。
もしそれが可能であるというなら、そりゃ非課税制度なんてオマケでしょう。
払う税金なんてモノともしない圧倒的なキャピタルゲインが積み上がるはずです。
そんな天才投資家でもない凡人の我々は相場に居続けるしかありません。
だから割高とか割安とか考えないで、相場に居続けるのです。
長く居れば何度か「稲妻が輝く瞬間」に立ち会うことができ、資産も増えるでしょう。
これが凡人の投資です。
ポジショントーク的な特定銘柄を勧める謎
そして株価というのは基本的に国の成長に合わせて右肩上がりになるものです。
日本は最近ようやく上昇しましたが、何十年も横ばいが続くなんてのは世界的には例外中の例外で日本だけです。
この記事では何故か日本の特定の1銘柄を勧めていますが、わざわざ世界の例外である日本株を勧めているのも、あまり投資センスがありそうな感じがしません。
短期や中期の取引ではなく、長期取引なんです。
10年、20年レベルで保有し続ける前提で考えた場合、個別銘柄はリスクが大きすぎますし、人口減少国の日本は持続的な成長に疑問符が付きます。
日本は今後間違いなく人口が減少していき、高齢者の割合が増え続けます。
そんな日本で持続的な成長やインフレが続く可能性は低いでしょう。
GDPは縮小していくでしょうし、円の価値も下がっていくでしょう。
アレコレ手を打つでしょうが、基本右肩下がりの国です。
確かにインフレが続けば、その分見かけ上の売上も増えます。
売上が増えれば株価も上昇するでしょう。
しかし日本でそんな良いインフレが続くでしょうか。
円の価値の下落によるコストプッシュインフレか、円の信用力低下による悪性インフレになる可能性の方が高くないでしょうか。
持続的に成長して、健全なインフレの状態が続くとは思えません。
さらに景気敏感株の自動車株を勧めているのもノーセンス感が漂います。
特に自動車株は景気が悪くなったら、景気の落ち込み以上に売られて、景気が良くなってもそれ程上がらない糞株が多いです。
個別銘柄を選択にするにしても10年、20年後を見越した場合、企業規模が大きすぎます。テンバガーを狙うならもっと企業規模が小さくて毎年成長を続ける銘柄を選択するべきです。
記事ではインドの経済成長について触れていますが、そんなにインドにかけているなら、ドル建てのインド株だけで構成されたETF(EPIとか)を勧めれば良いでしょう。
わざわざインドと取引のある日本企業の株を買う意味が分かりません。
そもそもインドでいつまで需要があるかも分かりません。
短期的ならまだしも、円建ての日本株を買うことにどれだけの魅力があるかは疑問です。
長期保有する点と、成長力のある国を買うっていうのは賛成ですけどね。
わざわざ日本株で買う必要はないでしょう。
そんな非課税はオマケと言い切った割に、そのオマケを大事にした方が良いくらいにしか儲けが出なさそうな投資家のお話でした。
私の意見を記載したものですので、実際の投資は自己責任で行ってください。
コメント
nekonabeさん おはようございます。はしQです。当方もこの記事を拝見しました。ものすごい神様の論でしかないと思います。新NISAは先行きは見えないですが、ひとまず非課税に乗っかるが吉ですね。確かに慌てる必要はないというのも一理ありますが、これも結果論です。今が底で急上昇はあり得ることですし、微々たる利益でも配当があればメリットを受けられます。マイナスの時だけ利益相殺ができないというデメリットはありますが、それを言うと株は損するものなのでやめた方が良いに行きつきます。まあ余裕資産のない人が生活費まで投資に回すなんてのはやめた方が良いですが。
まず小額から始める、長期継続するを徹底すれば少額でもいずれ利益が出ると信じて、途中でやめないこと。国策には乗っかる。ではまた
はしQさん、コメントありがとうございます。
私は新NISAは配当狙いより株価の上昇狙いの方が良いと思っています。
配当狙いだと、生涯枠の1,800万円を埋めた時点の単元数以上の株数にならないですからね。
配当益が年々増加していけばいいですが、日本では花王くらいしかないですし、日本株だと期待薄です。
それなら取り崩しの時に無税の方が美味しいと思ってしまいます。
それにしても特定の株式だけ推しているので、「こいつスズキ株持ってるからポジショントークしてるんじゃねーの?」と思ってしまいました。