一緒に食べるとおいしい物を何でわざわざ分けるのか?
FIとREを切り離すミレニアル世代たちという記事を見ました。
ミレニアル世代は1980年代前半から1990年代半ばまでに生まれた人を指すので42歳のオッサンの私もミレニアル世代ということですね。
日本の同年代は氷河期世代ですが、これは海外の同年代のオッサン、オバサンの話です。
タイトルだけ見るとFIREのFIとREを分けて考えるように見えます。
FIとREを分けて考えると、FIはただの財テクですし、REはただの無職です。
FIとREを分けてしまったらたい焼きの皮とあんこを別々に食べているようなもので魅力は半分以下になります。
FIとREが組み合わさってFIREになってこそ魅力があるんだと思うんですが、何で分けて考えることにしたのか。
今日はこの話を考えてみようと思います。
お金なんてって言う人ほどお金に拘っている説
記事では5人の私と同世代のオッサンとオバサンが、早期退職に拘らない理由を書いています。
フルタイム労働は否定しているけど、FIは重視してもREは重視しないという考え方が基本になっているようです。
これについては以前も記事を書きましたが、FIRE後も1mmも働かないというのは様々な理由から難しいというのが私の考え方です。
働かないようにしておこうと思っていても、ちょっとした収入くらいは得てしまうでしょうし、意図せずお金になってしまうこともあるでしょう。
ただここでの話は偶に働くといったレベルではなく、経済的な自立はしつつ、意図的に働くということのようです。
FI>REの考え方ですね。
私は働かないためにFIが必要と考えているので、FI<REです。
国が違うからかもしれませんが、同年代でも考え方は人それぞれのようで、こう考えると〇〇世代といった区分けに特段意味はないように思えます。
FIとREが合わさっているからこそ意味がある。
そもそも働きたくないからFIREするのであって、FIとREを分けてしまったら意味がないように思えます。
そりゃFIだけでも十分に意味があります。
会社や組織がどうなっても自分は安泰だと思えれば、精神的な余裕はできますし金銭的な問題で不安や思い悩むこともなくなります。
ですがそれだけです。
せっかく金銭的なストレスがなくなったんだから、人生で最大のストレス要素の人間関係のストレスも無くしたいではないですか。
それを実現するのがREですよ。
人生におけるストレス原因の大部分を排除できるのが、FIREです。
この2つが組み合わさっているからこそ意味が大きいのです。
1+1が2以上になる、効果的なシナジーを生みます。
FIとREを分けたら1と1で2にしかなりません。
記事の5つのケースを1つずつ確認していく
具体的に5人のケースを見ていきましょう。
1つ目のケース、41歳のシェリー・オクトーバー氏は、50代半ばにはFIREできそうだけど年金受給までは働く予定と書いてあります。
うん。まだFIしていないようです。
しかもリタイア予定の年齢まで14、15年もあります。
これはFIしていないんだから、FIを重視している云々はあまり関係ありませんね。
年々衰える体を引きずって、フルタイムで15年も働いてみなさい。
15年後はすっかりFIREしたくなっているはずです。
何なら長くて10年、早ければ5年も経たずにFIREしたくなっているはずです。
2つ目のケースは35歳のオズ・チェン氏です。
約2億3600万円の資産を持ちつつ働き続ける予定だそうです。
このケースはFIしています。
FIはしていますが、社畜としてフルタイムでは働いていないようです。
ノマドワーカーということで個人事業主で働いているようなので、これって日本で言えばサイドFIREしているってことですよね。
マイルストーンの内容がどういったことで、どこに置いているかが分かりませんが、まだ35歳で先は長くて、不確定要素が多いのでもうちょっとサイドFIREしたまま稼ぎ続けようとしているように見えます。
3つ目の31歳のリエラ・アリーザ氏も40歳までにFIできるそうですが、働き続ける予定だそうです。
このケースも1つ目のケースと同様です。
FIしておらず、FIまでの時間が長い。
1つ目と同じように、働いている間にFIREしたくなるでしょう。
4つ目、5つ目のケースは夫婦で、36歳のデイヴィッドと34歳のジルのポウリー夫妻です。
約1億2700万円の資産をもちつつ、7年後にリタイアする予定とのことです。
これはFIしてもいない1つ目、3つ目のケースとはまた異なります。
アメリカとは保険制度や物価が異なるため断言できませんが、1億円以上の資産があるので既にFIはしていると見ても良さそうです。
FIを既に達成しつつも、働きたくなくなるまで働くそうです。
ただFIしたといっても死ぬまで余裕で資産が持つというほど、潤沢ではありません。
なので、もう少し資産を増やしてからFIREしたいと言っているように見えます。
この夫妻もまだ30代と若く、今の私と同じくらいの年齢にFIREしたいと考えているようです。
私が34歳の時はまだFIREすら考えていませんでした。
しかし今はFIREする気満々です。
FIREの予定を7年後にしていますが、FIしててそれほど長く働く意思が持ちますかね?
私はOne More Year症候群にでもならなければ、5年以内にFIREしそうな気がします。
何しろフルタイムで働いていますからね。
フルタイム労働は魂を削りますから、40代近くになって体力が落ちてくると働きたくない気持ちがニョキニョキ生えてくるでしょう。
終わりに
FIを重視している(らしい)5つのケースを見てきました。
5つのうち、2つはFIしておらず、1つはサイドFIRE済みでした。
残る2つも夫婦ということで、実質4ケースです。
2つのFIすらしていない人達は、実際にFIを達成した後も同じことを言っているのかかなり疑問が残ります。
サイドFIREしたケースはFIを重視しているというよりは、まだ若く気力が残っているので働けているという印象です。
ちょっとした切欠があればすぐにFIREしそうにも見えます。
最後の夫婦だけがFIしつつもフルタイムで働いていました。
働く気力が残っていてまだ働くというなら好きにすれば良いです。
子供が居るのがFIREを思い留まらせている理由なのでしょう。
FIよりREを重視して早期退職には拘らないとか言いつつ、どのケースも〇年後リタイア予定ですと語っているんですよね。
これってREよりFIを重視するっていうんですかね?
逆に早期退職に拘っている気がしますけど。
単純にもうすぐFIREするけど、もう少し働いておこうと言ってるだけな気がします。
今の私と同じですね。
やはり生まれた世代が近いと考え方も似てくるのかもしれません。
コメント
nekonabeさん おはようございます。はしQです。そもそもFIREしようと思う気持ちは「早く社畜から卒業したい」があるので、確かにRE抜きのFIREは前提が覆るので、基本的になしでしょう。一方で老後資産を考えると、どこまで行っても不安が残るので、この不安感と社畜生活のイヤ度(ブラック勤務度ともいえるか)のバランスで、エイヤーとなかなかやめられないのが現実でしょう。逆に何度もお話が出てきてますように、とにかく前後の見境もなく退職する困った若者も増えているように思います。なので正統派FIREがどんどん減ってきて種類が増えて何が正解かすらわからなくなってきているようです。今はこれが「本格的FIREだ」といえますが、そもそもFIの前提の4%の運用益ですら「取らぬ狸」ですから仮に6000万の資産と生活費20万円/月で計算上は運用益で賄えるという青写真ですら、絶対大丈夫とは言えません。
FIRE前後の時期のいろいろな方のブログや記事を拝見すると皆さんまずは青写真を描き計算上は大丈夫からスタートし、想定リスクを可能な限り上げ、それに対応するというパターンが多いようです。当方はあと2年で年金受給なので、やや他人事ですみません。ではまた
はしQさん、コメントありがとうございます。
あまりに早くFIREするのは問題だと思いますが、額はそれぞれでも最後は辞めてから、微調整って感じですよね。
FIRE時の額が大きいほど調整余地があるので、生活費20万で4%なら税額分を考えて7,500万円くらいは持ってFIREするのが王道ってとこでしょうか。