久しぶりにFIREを考えたことがない人のFIRE論を見た。
最近の物価高と株安で、すっかりネタ切れ気味となってきたのがFIRE系のお話です。
ネタ切れ気味になってきたと言いましたが、FIREに対する需要が無くなったわけではないのでしょう。
最近は物価高で支出が増えたうえに、株安で資産が思ったより減少してしまってFIREできるのか不安になっている人も多いので、あまりFIREについて考えないようにしているという人も多いのではないでしょうか。
今日は久々にFIREなんて考えたこともなさそうな人が書いたFIREの記事を見たのでそのお話をしていこうと思います。
社畜がFIREに必要な5つの準備を考えてみた。
見たのは経済的自立(FIRE)を手に入れるために必要な「5つの準備」とは?という記事です。
タイトルだけ見ると、FIREについてよく考えているように見えます。
FIREを手に入れるために必要な5つの準備って何ですか?って人に聞かれたら即答できる人はFIREした人でも少ないのではないかと思います。
私がこの問いをされたらちょっと悩みますね。
FIREする前に作る資産と、FIRE後の資産形成方法、FIRE後に何をしたいかといった話がパッっと思いつきますが、残り2つはなかなか出てきませんね。
支出を抑えた生活をしてもストレスを感じないように慣らしておくことと、予定外のことが起きて出費が増えてしまった時の稼ぐ方法を考えて、FIRE開始前後くらいから始めておくくらいでしょうか。
この稼ぐ方法もちょっとの時間で、負担に感じるような作業量ではいけません。
軽く行けて苦にならない程度で始めます。
そのためにも社畜をしながらできる程度の作業量が望ましいですね。
これで5つです。
FIRE前に準備しておくこととしては十分ではないでしょうか。
後はFIRE後に対処すれば、FIRE卒業なんて事態にはならないでしょう。
経営者はFIREを語れない。
さて、真面目にFIRE前に必要な5つの準備を考えてみたところで、答え合わせといきましょう。
著者の考える5つの準備とは・・
ズバリ以下の5つです。
情熱、労働収入、ストーリー、資産収入、行動の5つだそうです。
何とも抽象的な話になってきました。
ストーリーとか情熱とか行動ってあまりに漠然とし過ぎています。
特に情熱が酷いですね。
FIREする人からすれば、最も縁遠い言葉の1つです。
労働や煩わしい人間関係から離れようとFIREを望む人が、そんな熱量を持っている訳がありません。
FIREの準備を始める当初には持っているかもしれませんが、熱量は徐々に失われていきます。
これはある意味当然です。
社畜のFIREへの道は、単純に言ってしまえば1秒でも早く投資を始め、1円でも多く積み立て続けることです。
淡々とバカみたいに毎月続けて、10年、20年経過してようやくFIREが見えてきます。
淡々と積み立て続けていきますし、積み立てを続ける中で支出を最適化して自分に必要な支出以外は最低限まで絞っていくことになります。
もはや修行僧、一種の悟りの境地のようなものです。
言い換えるなら無心です。
そこに情熱なんてものはありません。
情熱は無いので行動もありません。
そもそも社畜を辞めて時間が余りまくっているところに、情熱のまま行動なんてしたら、予定外にお金が消えていきます。
FIREする気あるんか?と問いたくなる状況になることでしょう。
何かストーリーとか言ってますし、FIREに必要なのはストーリーではなくリアルです。
妄想の話はいりません。
現実に起こっていることに対応する能力が一番必要です。
そもそもストーリーなんて立てたとしても、世界も相場も思ったとおりには動きませんし、なりたい自分なんて想像している場合ではありません。
荒唐無稽なことを考えている暇があったら、1円でも多く入金した方が余程FIREに近づくでしょう。
何か変だなと思って書いた人を見たら、やっぱり経営者が書いていましたね。
「経営者はFIREを語れない。」ということです。
事業を一発当てたい人なら情熱や行動は必要でしょう。
ただ、社畜をしながらFIREしたいのであればこの人がいう5つの準備は不要どころか、むしろ有害になるでしょう。
というかこの通りに行動してFIREできたとしたら、FIREではなくただの脱サラになるはずです。
事業が上手くいって会社は辞めるけど、自分の事業で稼ぎつつ生活するだけで、それはFIREとは言いません。
FIREには退職が必須であり、退職後に働かないことがお金と同じくらい重要なのです。
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