4%ルール行きは良い良い、帰りは?
セミリタイアブログを見ている人は、当然ですがFIREやアーリーリタイアしたいという人が殆どだと思います。
そういった人は当然のように毎月の支出を切り詰めて、毎月(もしくは毎週?さすがに毎日は居ないでしょう。)投資をしていると思います。
この支出を切り詰めて、積立投資を長期的に続けるという投資方法ですが、いわゆる「4%ルール」に基づく再現性の高い方法を元に実践している人が多いと思います。
厳密には4%ルールとは違いますが、積立投資の対象がアメリカの株式市場そのものに近いS&P500に投資することが多いため、アメリカの一般的な株価の成長率(7%)から物価上昇率(3%)を差し引いて計算された4%が利益として継続的に得られるだろうと考えられていると思います。
給料から毎月5万円、S&P500のインデックスファンドに自動積立投資するといったものです。
今はネット証券会社に口座を作って、積立設定を行ってしまえば証券口座にお金が入っていれば忘れることなく積立投資ができます。
そのため投資するのを忘れるといったポカも無いですし、自分で設定した日に自分で決めた金額を自動的に投資するので、相場が悪かったとしても「こんなに下がっているから今月は止めておこうかな?」と言った素人判断をすることもありません。
決まった日に淡々とお金の続く限り決まった銘柄を買い続けることになります。
入金だけ忘れなければ、その人個々の投資判断を無視して機械的に積立続けてくれます。
ただ、この積立投資でS&P500に積み立てることは、続けている内は特に問題にならないんですが、いざ60歳、70歳になってから取り崩そうと思った時に問題になります。
長年積み立てて増えた後に必ず訪れる「使う時」
アメリカは先進国ではほぼ例外的に、現在も人口増加を続けている国です。
人口が増えればその分GDPも増えますので、アメリカは今後も経済成長していくことが予測できます。だからこそ日本でもS&P500のインデックスファンドを積み立てている人が多いんでしょうね。
積み立てている間は良いんですよ。
短期的には下がったりもするでしょうが、10年、20年のスパンで見ればまず間違いなく上昇していくはずです。
問題なのはリタイア後の取り崩し時です。
4%ルールなら4%定率で取り崩せば良いんですが、問題があります。
それは「本当に馬鹿みたいに定期的に4%定率で取り崩していけるのか?」という問題です。
積立時は良いんです。
自動積立ですから、決めた日に決めた額積み立てます。
取り崩し時は自動取り崩しではなく、自分で取り崩すことになります。
相場が暴落していたら?
その時あなたは平常心で4%切り崩していけますか?という問題です。
「もう怖いから、全部売っちゃおう。」とか思ったりしませんかということです。
逆もありえます。
株式市場が好調で、インデックスファンドの評価額が毎日爆増している時です。
「こんなに毎日上がっているんだから、取り崩したくない。」と思ったりしませんか?
特に5000万円とか1億円とかキリが良い資産額まで積み上げていると、使うのが勿体なくなります。
「資産を減らしたくない。」と誘惑は「儲けたい」という気持ちより強いんです。
だから、私もギャンブル的な取引はしません。
これを避けるためには、投資に慣れるしかありません。
長く裁定取引をしていて、自分で買い時、売り時を決めていれば、下がっているからといって狼狽売りしたり、上がっていて勿体なくなって売れないなんてことはありません。
ですが、積立投資だけしかしていないとその辺りの「投資家的な判断」ができません。
インデックスファンドへの自動積立は確かに楽チンで簡単ですが、自分の判断で取引したことが無いということは取り崩し時に最大の弱点になると思います。
リタイア前に少額でも、自分の判断で売買して取引慣れしておいた方が良いですよ。
リタイア後にやろうとしても種銭を減らせないでしょうから、リタイア前に慣れておきましょう。
コメント
その前に100%リスク資産に割り振ることに耐えられる人がいないんじゃないか?
じぶきさん、コメントありがとうございます。
100%リスク資産に投資するのは結構厳しいですね。
私も生活費の半年分は最低現金として残しますし、そろそろリタイアも近づいてきたので現金を増やしています。