FIREの目的は働かないこと。
あいまいなFIREという言葉について以前、定義したことがありました。
その時はFIREとは「資本主義社会が成立している近代国家の中でのみ実現可能な経済活動であり、生活レベルはその国の一般的な労働者と同程度の生活水準を生涯続けることが可能な資産を持っている状態」で、且つ「資産額は投資による運用を前提としつつ、組織に所属することなく、フルタイム以下の労働を行う場合がある。」としています。
基本的にFIREは一定以上の資産をもっていることが前提です。
ですがFIREは「一定以上の資産」を貯めることが目的ではありません。
FIREの準備を続けていると、どうしてもお金を作ること自体が目的になりがちなんですが、FIREの目的は「働かない」ことだと思います。
FIREしてからやりたいことをするとか、そういったモノはFIREの目的としては少々弱いと私は考えています。
そもそも、社畜を辞めないとできない程に時間がかかる「やりたいこと」は稀です。
有給休暇は1年で20日、最大2年分の40日間は取れるのです。
全て消化する気概があれば、FIREしてまでやりたいことは社畜のままでも大概実現させることができるでしょう。
サイドFIREの場合はフルタイムで働かないこと
サイドFIREという言葉もFIREの仲間として考えるのであれば、「フルタイムで働かない」ということもFIREと言えます。
恐らく達成の難易度からくるものでしょうが、最近はフルFIREよりサイドFIREが市民権を得てきているように思えます。
フルFIREしていても働く場合があるので、サイドFIREの中にもフルFIRE寄りのサイドFIREと、社畜寄りのサイドFIREがあります。
ただどちらの場合であってもFIREを名乗るのですから、それなりの資産を持った状態でサイドFIREしているケースが多いです。
サイドFIREする額には大きな幅があり、数百万円でサイドFIREする人も居ますし、5,000万円以上作ってサイドFIREする人もいます。
今日のお話はサイドFIREとは異なるけど、生活はサイドFIREみたいな人のお話です。
サイドFIREとは違うけど、生活はFIREに近い変なケース
サイドFIREみたいなんだけど、生活ぶりはサイドFIREに近いというのは以下のケースです。
年の半分しか働かない薬剤師の人ですね。
普段は月3万円のシェアハウスで暮らしていて、お金が無くなったら薬剤師として働いているようです。
働いている時はフルタイムで働いているようですが、1年中働いているわけではなく数カ月働いて、お金が貯まったらシェアハウスで無職生活をするという生活を続けているようです。
その日暮らしに近い生活ですが、年中フルタイムで働かないという点では、資産がないサイドFIREみたいな生活です。
この人は特に節約とかは考えずにお金が無くなったら、また働くという形を取っているので、下手な節約型のFIREよりはお金を使う生活をしているようです。
支出は20万円程度と書いてあったので、家賃3万円を除いた生活費は17万円です。
住居費を除いた額は、私がFIREした後の想定より多いですね。
こういった生活も悪くはないように思えます。
少なくとも極端な節約を前提にしたFIREよりは良いです。
ですが誰でもOKというお手軽な物でもないと思います。
普通の人が同じことをしても一定年齢以上になったら詰みそうです。
短期離職で非正規労働を続けるのは難しいですからね。
薬剤師という資格があって初めて成立する生活なんでしょうね。
成り手が少ない地方で短期で働くというのも、供給が少なさそうで悪くありません。
ただ私なら薬剤師の資格があれば、薬局ではなく製薬会社で働いてさっさと資産を作ってFIREするでしょうね。
私はこの無職と社畜が交互に繰り返されるのが嫌です。
それなりに長期の無職生活があるのは素晴らしいですが、働く期間が間に挟まるのが嫌ですね。
恐らく働く1カ月前くらいから「あーまた働くのか。」と嫌な気分のまま生活することになりそうです。
お金が無くなった後にまた働く必要があるのは、やはり良くありません。
せっかく無職になったのに、頭の片隅に「働くこと」なんて考えながら生活したくないですからね。
悪くはないけど、良くもないサイドFIRE風の暮らしとも言えそうです。
私は一気に貯めて、その後何もしない方が好みですが、ちょっと嫌なことが続く方がマシと考える人も居るってことなんでしょうね。
コメント
nekonabeさん おはようございます。はしQです。今回のお題はわかりやすいですね。このような資格を持ったサイドFIREはありかと思います。ただしここまでするならnekonebeさんのおっしゃるように、まずは社畜でしっかり資産を形成し、ある程度まで行ったら、現在の就労に準じた仮に職につけなくても、しばらくは生活に不自由のない状況を維持できる方が安心ですよね。この安心の価値観が違うのでしょうけどね。
変にFIREという言葉が先走ってしまって、見かけ現状に嫌気がさすとFIREに逃げ込むみたいなFIREが流行ると、老後は老人を支える若者がますます減ってしまうのでは?もうすぐ年金受給=定年退職生活を迎える当方にとってはある意味脅威です。ではまた
はしQさん、コメントありがとうございます。
人生を楽しむという意味では仕事に時間を取られないのでタイパは良さそうですけどね。
50代くらいで急死するなら、こっちの方が賢いですし、90歳くらいまで生きているなら資産形成してからFIREした方が賢いです。
どっちで考えるかですね。