与えられたというより、自分で選択しないと取れない2000連休
人は2000連休を与えられると一体どうなるのか?という記事を見ました。
2000連休と聞くと凄く長そうに聞こえますが、年に直すと5年半くらいの長さです。
「一生働かなくても良い」と言うほど長くはなく、「すっかり働く気がなくなる」くらいには長い休暇です。
人を駄目にしそうな長さの休暇ですね。
当然ですが、普通の人は2000連休も取ることは不可能です。
通常、一番長い連休は、住んでいる地域にもよるでしょうが、学生時代の夏休みでしょうか。
中、高で大体40日、大学生で2カ月くらい休めます。
夏休みが、人生最長の休暇でしょうか。
仕事を引退した後はずっと休みですが、仕事自体が無いので休暇とは言えません。
就職してしまうと、7日以上の連休は年に2,3回取れれば良い方という生活を、40年以上にも渡って続けることになります。
もし日本でもバカンスが浸透すれば、1カ月くらい休めるかもしれませんが、現状の日本の労働環境では無理そうです。
そういった意味では、2000連休は一旦仕事を辞めてから、再就職しないという選択をしないと取れないことになります。
いくら長い休暇でも、再就職が前提になってしまうと、途端に暗いイメージになりますね。
社畜に慣れてくると、長すぎる休暇は毒
20年近く社畜をしている私の感覚からすると、あまりに長すぎる休みはありがたくありません。
「仕事が好きだから、長い間仕事から離れたくない!」という訳では、当然ありません。
休暇が長すぎると、休暇中の生活スタイルから、社畜の生活スタイルへの修正がきつくなるからです。
私の場合は、長期の休暇中は起床時間が2~3時間くらい後ろにズレるので、仕事が始まってから戻すのに苦労します。
社畜生活時は7時~7時過ぎくらいに起床しますが、休暇中は9時~10時起きになります。
休暇中に10時起床という状態が続くと、休暇明けはしんどいことになります。
私は大体、休暇明けの初日は3,4時間睡眠で眠気を堪えつつ仕事に行き、帰ってきてからすぐに寝て、翌日7時に起きることで無理矢理、体内時計をリセットします。
最近は年のせいか、睡眠不足の状態で仕事をすると、仕事中に寝落ちする瞬間があるので、多用したくない手段になってきました。
しかも、リセットした翌日も休暇中と同じリズムで眠くなってくるので、完全に休暇前の状態に戻るまでに時間がかかるようになってきています。
他にも理由はありますが、休暇が長ければ長いほど、仕事が始まる前日の絶望感が深くなるのも問題です。
「あ~明日仕事かぁ。行きたくねぇ~」の強さが、2連休、3連休とは異なる次元で襲ってくるも、長い連休の嫌なところです。
超長期休暇を取ったら、自分も似たような状態になりそう。
記事内では、自堕落な生活ですっかり曜日間隔を失い、家からほとんど出ない引きこもりになってしまったようです。
昼間からマンガを読み、音楽を聴き、ネットを見ている。と・・・
私もセミリタイア後に漠然と過ごすと同じことになりそうです。
というより、何かやることを見つけないとほぼ100%そうなります。
生活リズムに関しては、自制が効くかという問題になりそうです。
私個人としては1度習慣化させると、継続させるのは比較的得意な方なので、同じ時間に就寝して、同じ時間に起床するというリズムを作り出すのはそれほど苦にならないと思います。
生活リズムがズレていくのは、休日が限られた日数しかないためだと思います。
ずっと休みが続くのであれば、無理に夜更かしをする必要はありません。
翌日仕事が無ければ、「今寝てしまうと、仕事が終わるまで続きができないから、もうちょっとやってから寝よう。」と夜更かしすることは無くなると思います。
翌日も翌々日も来月も、来年も幾らでも時間があると思えば、今日はここまでにして明日にしようと思えるのではないでしょうか。
セミリタイアした場合も同じ不安に悩まされる。
もう1つの問題は、無職にありがちですが将来の不安という漠然とした不安です。
将来への不安については、カフェのフリーターからの無職も、計画的に資産形成してリタイアした無職も同じように持つでしょう。
社畜を続けて資産を積み上げつつ、生活費、将来的に発生する出費、今後受け取れるであろう配当益や年金等、収支を計算しながら「これならば、問題なくリタイアできるだろう。」と考えてセミリタイアしたとしても、やはり同じように不安は感じるでしょう。
計画はあくまで計画でしかありませんし、将来インフレ率が年利10%になるかもしれませんし、日本国債がデフォルトして円が紙くずになる可能性もあります。
未来は分かりませんし、保有している資産も毎日変動するので、不安を感じることはあるでしょう。
ただ、計画的にセミリタイアした場合は、衝動的にセミリタイアした場合と比べて、感じる不安の正体がある程度分かっているので、対処しやすいということです。
資産を作って早期にリタイアした場合の将来の不安と言えば、「お金と健康」くらいしかありません。
お金があって、体が普通に動くのであれば、生活するのに何の支障もありません。
生活費が月に幾らかかるか分からない人は、リタイアして収入が無くなったことによる不安を感じるでしょうし、持っている資産額が少なければ、資金ショートの不安をより感じやすいでしょう。
持病があったり、癌などの再発リスクがある病気になれば、自身の健康について不安になると思います。
健康については、計画のしようがないので、食べ物に気を付けて、運動習慣を付けるしかありません。
健康面の話については、リタイア前から準備しておきたい話ですが、リタイア後に健康マニアになって過剰な対応にならないように気を付けたいところです。
私は1日8,000歩、歩くことを目標にしています。
これは在宅勤務で通勤しない場合でも必ず歩くようにしています。
在宅勤務で通勤時間が無いと、1,000歩も歩かないことになるので、通勤代わりに外に散歩に行くことにしています。
ランニング等の疲れる運動と違って、年をとっても続けやすいことと、体もしんどく無いので「やりたくない」と思い難いのが良いところです。
無職は哲学者になる。
不安に対する備えをしたとしても、全ての不安はなくなりません。
備えをしていた場合と、全く備えをせずに対応するのでは、結果は異なるでしょう。
将来に強い不安を感じている人に限って、将来のことより、過去を振り返ったり、人は何のために生きているのかといった哲学的なことを言い出します。
そんな高尚なことを考えたところで、人に生きる理由などありません。
意味も無く生まれて、意味も無く死ぬだけですので、そんなどうにもならないことを考えるよりは、自分が面白おかしく生きていけるように現実的な問題への備えを行っていきたいものです。
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