FIREへの道は資産を増やすための試行錯誤の道
今後日本でFIREが根付いていくのかという記事を見ました。
記事内では20代~30代の若者中心に選択肢の1つとして考えられるくらいには浸透していくのではないかという結論で〆られていますが、私の考えを書いていこうと思います。
この記事の著者はFIREについては懐疑的な部分がありますが、世間一般的にはそんなものかなとも思います。
FIREについて懐疑的なのは普通
FIREについて懐疑的な考え方をするのは当然だと思います。
私も、30代前半までは特にFIREするとか、セミリタイアするといった考えはなく社畜をしていました。
「これ別に働かなくてもいけんじゃない?」と思い始めたのが資産が5000万円に近づいてきた時です。3000万円辺りから労働意欲は減退してきましたが、それは恐らく「あくせく働かなくても20年くらい何とかなりそう。」と思っていたためだと思います。
これまでの社畜生活で自分の生活費が意外と多くないことと、総資産額の増加ペースを見てだんだん「働かなくても良いか。」と思ってきました。
資産をある程度持っていないと、「仕事を辞めてリタイアする。」といったイメージが湧かないのではないかと思います。
もちろん社畜以外の副業でそれなりに生活出来るんじゃないかと考えて、社畜を辞める人も居ると思いますが、その場合は仕事を続けているので、仕事を辞めて資産運用で生活するFIREについては、ある程度まとまった資産が無いとイメージできないと思います。
イメージできると思っている人は、恐らく妄想の域を出ていないでしょう。
妄想の中のあなたは上手くいっているかもしれませんが、現実はもっと非情です。
FIREが具体化してくるのはあくまで「自分で数千万程度の資産を作った実績」と「資産を作るまでに経験してきたノウハウ」があって始めて形になってくるものだと思います。
「自分が働きたくない」と考えていて「何とかできる資産」と「資産を作ってきた方法」が分かっていれば、いつの時代でもFIREしている人はいたと思います。
実際にバブル崩壊前は銀行金利が5%付いていた時代もあったので、「5000万円口座に入れておけば金利だけで毎年250万円も貰えて生活できる。」と考えてリタイアした人も居たはずです。
金利が0%台になった今、その人が今どうなったのか興味深いですが、方法は時代によって変わるのでFIREした後でも分かった気にならずに、学習は継続する必要があるでしょう。
FIREへの道は1日にしてならず。
FIREについて考える際、通常は学生や20代の社会人のヒヨっ子時代に本気でFIREしよう。もしくはFIREできると考える人は超少数派だと思います。
現在はFIREも言葉としては様々なメディアで取り上げられるようになってきましたが、10代、20代から「働かないで生活する」ということを具体的にイメージできることは無いからです。
当然、「絶対に働きたくない!」と思う人は10代、20代でも大量にいると思います。
特に高校や大学を卒業してこれから社会人になる新社会人は特にそうでしょう。
「これから50年以上も社畜として扱き使われないといけないのか・・」と考えれば仕事したくねぇと考えるのが当然だからです。
最近は定年が延長されて65歳、70歳とどんどん定年の年齢が後ろ倒しになっているのもその気持ちを後押しするはずです。
記事内で1年ほど本気で投資の勉強をしたといった記述がありますが、損を出して終わったようですね。
とりあえず、個別株投資やFX等の取っつきやすい金融商品について勉強して、実際投資をしてみてお金を溶かすというのは、投資を始めた人であれば誰でも1度はくぐる場所です。
(超天才的な投資の才能があって負けたことが無いという人もいるかもしれませんが、ここでは考えません。普通は勉強してても大体負けます。)
その段階は最初の一歩ですので、FIRE実現のための一歩目を踏み出した段階です。
今後「働かないための道」が続いていくかは、懲りずに種銭を貯めて試行錯誤を繰り返すことによって開けていくものです。
FIREまでの道は「自分の投資スタイルを見つけるまでの過程」と言っても良いでしょう。
ある程度のトライ&エラーは必要です。
私も入金しては溶かし入金しては溶かしと言った時代がありました。
そこで諦めないで試行錯誤し続けて、相場に対応できるようになってからFIREの道が開かれていくでしょう。暗号資産で一発当てたのでFIREしたというパターンもありますが、そういう場合は資産があっても、ノウハウが乏しいので一発でやられて退場する可能性が高いですね。
ハイリターンで大きな資産を作ると、どうしても「もう1回」とハイリターンを狙いに行ってしまうと思います。ハイリターンには大きなリスクがありますので、投資をする際はこれまで100年以上続いてきた株式投資や不動産、為替等の、伝統的な投資方法で資産形成を考えていくべきだと思います。
時代が変わっても伝統的な投資は残り続けるでしょう。
いつ消えるか分からない物を学び続けるよりは、ずっと使える物について学んだ方が良いと思いますよ。
コメント
金利が高かった時は物価もそれ以上に上がっていったんですよ。
そんなのだけで暮らせるわけない。
dedsさん、コメントありがとうございます。
バブル期の90年代と今って殆ど物価水準が変わらないので、生活しようと思えばたぶん生活できたと思いますよ。
https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/history/j12.htm/