またメキシコペソが利上げ
12月16日にメキシコの中央銀行の政策金利が発表されました。
予想では0.25%引き上げて5.25%になるというのが市場の見方でしたが、予想を上回り0.5%の引き上げとなり、結果5.5%が政策金利に決定しました。
日経新聞の本文情報では5.25%になっていますが、メキシコペソの11月時点の政策金利は5.00%でしたので、0.5%の金利引き上げで5.5%になったのが正しいと思われます。
私はメキシコペソ円の通貨ペアをスワップと為替の差益を目的にして取引していますので、今回の政策金利の上昇によって、今後の投資方針を再度考えていこうと思います。
メキシコペソ政策金利の推移について
メキシコペソの政策金利の推移について再度確認しようと思います。
2021年に入ってからメキシコペソの政策金利は上昇し続けています。
11月時点の発表では、メキシコ中銀は2021年のインフレ率見通しを年6.8%と予想しており、2022年後半にインフレが収束すると予想しています。
12月に入ってから政府が予想していたより上昇率が高いことが分かりました。11月の消費者物価指数の上昇率は前年同月比7.37%だったようです。
こうなると、インフレを警戒して政府は金利を引き上げる動きを続けそうです。
物価上昇率見通しがメキシコ中銀の目標範囲内に入る時期は、22年7~9月期と想定しているので、来年後半まで金利上昇が続く流れになると想定されます。
今後の投資方針について
メキシコペソ円を投資する人はどういった目的で投資するのか考えてみます。
メキシコペソは高金利通貨であり、ペアになる円は低金利通貨であるためスワップ金利を受け取ることを主目的にしていると思います。
他の高金利通貨と比べて、スプレッドが小さいことも特徴です。
FX会社によって異なりますが、南アフリカランド円(ZAR/JPY)で0.8、トルコリラ円(TRY/JPY)で1.9に比べてメキシコペソ円(MXN/JPY)は0.2とスプレッドが小さく設定されています。
政策金利の推移を確認してもわかりますが、2021年の金利上昇ペースは2016年から2017年時の金利上昇と近いように見えます。
という訳で、2016年と2017年のメキシコペソ円のチャートを確認してみようと思います。
確認するのは金利上昇が始まった2016年10月から、金利上昇が落ち着いた2017年6月までを確認しようと思います。
今後も金利上昇は続くと考えられますので、2022年7月まで金利上昇が続けば、2016年~2017年当時と似た動きになる可能性が考えられます。
チャートを確認すると一貫して上昇というほど強いチャートではありませんが、上昇下落を織り交ぜつつ上向きのチャートを描いています。
2016年10月の始値5.22円から2017年6月26日週の終値6.19円で約100pips程度の値幅があります。
今後似た動きをする前提で考えれば、下がってきたら押し目買いしてホールドしてスワップ金利を受け取りつつ、差益が積み上がれば決済という手段が取れそうです。
流石に100pips取るまでホールドするとは思えませんが、20~30pipsは余裕を持って取っていけそうです。
最後に直近のメキシコペソ円の週足チャートを確認します。
赤の平行チャネルは、コロナ禍にメキシコペソ円が暴落した後の上昇に付いていくように引いた平行チャネルです。
開始点は2020年4月からで、しばらくはこの平行チャネルは有効に作用していました。
2021年8月にこの平行チャネルをブレイクした後は、価格上限として機能しておりこの平行チャネルのラインにタッチすると下がるという動きになっています。
2021年12月13週では5.74円の水準なので、今の価格水準である5.45円からここまで上昇することは無いと思います。
私自身は直近の底値の5.3円にタッチした際に買ってしまったのでホールド中です。
このまま5.6円まで上昇すれば一度決済したいです。
基本は押し目買いを続け5.3円まで下落すれば買い、5.6円まで上昇すれば決済、そこまではホールドが基本方針かなと思います。
私の意見を記載したものですので、実際の投資は自己責任で行ってください。
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