日本ではエリートがFIREしないなんてそんなことは無い。
アメリカのFIREと中国の寝そべり族、それと日本の草食化についての記事を見ました。
アメリカ発のFIREについては、日本でも市民権を得てきた感があります。
テレビや雑誌等のメディアでも取り上げられるようになり、目指している人も増えています。
中国の寝そべり族に関しては、以前記事を書いたのでそこで感想を述べていますが中国で社会的な競争を避けようとしようとする動きは、社会から競争を煽られ過ぎて競争に疲れたのが原因だと思います。
アメリカも似たようなものですが、記事内では以下のように書いています。
FIREと寝そべり族に共通しているのは、ある程度、学歴が高く、それなりにスキルを持った若者が競争を忌避しているという点です。本来であればエリートと呼ばれる人たちですが、さらに上を目指す競争があまりにも過酷であることからスローライフを目指しています。
日本でも草食系や低欲望社会など同じような動きがあるように見えますが、過酷な競争を勝ち抜いたエリートが競争を忌避しているのかというとそうではありません。
中国やアメリカで広がる若者の「競争離脱」。日本の「草食化」とは決定的に違うワケから引用
中国やアメリカに比べて日本はエリートが競争を止めてFIREしたがってはいないというスタンスで語っています。
穂高唯希氏(三菱サラリーマン)がいわゆる高学歴で商社に入社して高収入を得ていたエリート層だと思いますが、FIREしています。
確かに穂高氏のような高年収の人が30代で仕事を辞めてリタイアするというのはレアケースな気がします。
日本のFIREはどちらかと言うと普通のサラリーマンが節約と投資を長い間続けて(人によっては節約のみで)、40代中盤~50代で数千万円の資産を作って仕事を辞めるという早期退職的なFIREが多いのかなというのが、セミリタイアブログを読んでいる私の感想です。
辞めないのはノンエリート層
日本の場合、犯罪行為のように働いている人間に大きな過失が無ければ、降格されて給料が下がるということはまずありません。
そのため、それなりにグダグダと働きつつ給料を貰って生活する人が多いのは、そこまでおかしな傾向では無いと思います。
それほど頑張らなくても、それなりに給料が貰えて生活が安定するのであれば、わざわざ仕事を辞めてリタイアするという不安定な暮らしは選ばないだろうということです。
エリートだろうと、ノンエリートだろうとFIREしたい
日本でもFIREしたい人達が増えています。
そもそも働く前から2割程度は既に辞めたい人が居るといった状況です。
これはアメリカや中国のように成果によって給料を払うという成果主義が広まってきたことによる影響なのかなと思います。
新卒で入社して、これから40年以上も会社にケツを叩かれ続けると思えば、今すぐ辞めたくなるのも分かります。
そんな空気を会社も感じているのか、私の居る会社でも新卒や若手の給与を上げています。
その代わり中高年の給与は下げているため、若手は自分が年を取った時相対的に給与が安くなるのが分かっています。
今の若手が中高年になった時、今の中高年よりやる気が無くす気がしますが、とりあえず気付かないふりをしているようです。
これまでは1回頑張って働いて昇給しておけばそこからいくら手を抜いても給料が下がらなかったのに、成果主義とやらの導入で、手を抜けば即減給というような状態になれば、何歳になってもずっと扱き使われることになります。
これは常に扱き使われていると感じるはずで、非常に疲れるはずです。
それに加えて、成果主義だ何だと言っても日本の給料は20年以上上がっていないのも問題です。
成果主義と言いつつ、殆ど給料が変わらないのではやる気になるわけがありません。
社畜が「もー社畜なんてやってられん。」と早期退職する流れは続くのではないかと思います。
そこそこ頑張って働いていても、給料は上がらないので、何歳になっても十分な資産が作れず「辞めたいんだけど、いつまでたっても辞められない」というゾンビのような社畜も大量に出そうです。
また日本ではエリートと言っても精々1000万程度の給与しか支払われていないので、かなり支出を抑えて投資に回せるような人ではないとFIREに至らないだけという気がします。
そのため、エリートでも仕事がうんざりするのでFIREしたいはずです。
そのことが目立って見えないのは、すぐにFIRE出来る程の高給取りが日本に多くないだけで、潜在的にFIREしたい人は多いのではないかというのが私の感想です。
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