前回のお話の続きから
前回、1億円じゃFIREできないという話を見て、FIREでいくら必要か考えてみようという話をしました。

話をしようと思いましたが、思いのほか読んでいた記事にツッコミどころが多かったので、いくら必要かについては全然触れられなかったので、今日は前回の続きからお話しようと思います。
40歳FIREの最低ラインは6,200万円くらい
過去にFIREするならいくら必要かというテーマでは何度か記事を書いてきました。


その結果、独身で40歳でFIRE、生活費は月20万円、4%で運用した場合、FIREの必要額は4,150万円+1,800万円の5,950万円と算出しています。
この額は70歳までは4,150万円を資産運用しつつ、取り崩して生活する前提です。
1,800万円の部分に関しては、新NISAを想定しています。
5年で1,800万円積立した後、取り崩しを開始する70歳まで4%で運用し続ける前提です。
40歳から新NISAに積立を開始、4%運用で69歳まで運用すると約5,072万円まで増加する想定です。
この約5,000万円は70歳以降の取り崩しに利用し、70歳から受給する年金と合わせて生活費にする想定です。
年金と合わせて、凡そ月30万~35万円くらい使って生活するイメージですね。
69歳までは20万円で生活して、70歳以降は30万円で生活する想定で算出した金額です。
実際はこの金額に加えて、最低1年分の生活費やライフイベントの費用が乗ってくるので、40歳でFIREするのに必要な最低金額は6,200万円が最低ラインになるでしょう。
どうしてもインフレが怖いなら取り崩し率を変える
最低金額は6,200万円としましたが、今のインフレ率を見てると怖いという人も居るでしょう。
もし40歳でFIREして90歳まで生きる想定をすると、インフレ率2%が50年も続く想定をしなければなりません。
その場合、購買力は現在の価値の約37%まで低下します。
つまり、FIRE時の資産と同じ価値を50年後まで維持しようとした場合、約3倍の1億6,757万円も作ってからFIREすることになります。
それは流石にやり過ぎ感があります。
4%ルールだったら、年間670万取り崩しです。
ここまでくると、年間400万円くらい投資に回しつつ生活することになるので、FIRE後の資産が減ることよりも、増え続けて使い切れずに死ぬ可能性を考えた方が良くなってしまうでしょう。
そもそも4%ルールの根拠になっている4%は、アメリカ株式市場の平均成長率7%から平均インフレ率3%を引いた4%を年間引き出し率として計算しています。
つまり既にインフレ率は3%は入っているってことです。
これ以上をバッファとしたいのであれば、取り崩し率を3%にするとか2%にするといった調整を行えば良いでしょう。
3%なら70歳までの取り崩し資産を4,150万円から4,680万円に、2%なら5,291万円に増やせば良いでしょう。
そう考えると、取り崩し率の変更を考慮しても6,480万円~7091万円+1年分の生活費で6,700万円から7,400万円くらいでFIREできそうです。
インフレは新NISA+年金と、FIREのプランBで対応
インフレに関しては、4%ルールと資産運用のリターンで吸収できるレベルに収まるはずなので、必要以上に備えると「やり過ぎ感」が出ると思います。
FIREした後に最も嫌なのは資金ショートですが、あまりに資産が残り過ぎてしまうのも、それはそれで嫌なものです。
働き過ぎたってことですからね。
月20万円だった支出も、年2%のインフレで30年後は約36万円まで増えますが、70歳以降は年金+新NISAでほぼトントンに収まるでしょう。
ただ年2%のインフレが日本で30年も続くかは怪しいものです。
バブル期(1986年~1991年)でもインフレ率は平均1.67%程です。
賃金が伸びていた時期でもこの結果なのに、今の賃金上昇率では現在の物価上昇率を維持できないと思います。
物価だけ上がり続けても誰も買えなくなってしまうので、値下げ圧力がかかって値下げしないと売れなくなります。
特に年金受給者は無理ですね。
年金にもマクロ経済スライドで支給額がインフレ率と連動して伸びるような仕組みがありますが、調整されて物価上昇率以下に年金額を抑えられてしまうため、年々物価が上昇して年金支給額が増加しても、インフレ率以下しか年金が増えないので、生活費の不足は年々増えていくでしょう。
そうなれば年金世帯は年を追うほど生活に困窮することになるので、赤字国債を発行して年金世帯を補助する政策を取るはずです。
その結果、今より更に円の価値が下がっている可能性は高そうです。
円安が続けば、ドル資産の円評価額も上昇するので、物価が上昇していても新NISAの運用額の増加で不足分がカバーできると思います。
そして70歳以前に関しても、インフレでFIRE生活が破綻するなんて考えるほど悲観はしていません。

もし生活費が足りなさそうなら、最悪働くことで対応することも可能です。
そういった意味でも、FIRE当初からサイドFIREを前提にするべきではないと思います。
インフレが怖いなら、生活費が足りない時に足りない分だけ働く、FIRE生活のプランBにしておいた方が良いでしょうね。
働きたくないからFIREするんだから、働くのは”最後の手段”にしておくべきです。



コメント
nekonabeさん おはようございます。はしQです。当方も何度か厳しめのシミュレーションをしてみましたが、運用益‐インフレ率で1%想定までやってみましたが、100歳まででも十分大丈夫でした。運用なしではさすがにちょっと残金が厳しいですがそれでも110歳までは大丈夫でした。やっぱりDIE WITH ZERO は難しいことがわかりました。やはり年金生活+つつましやかな暮らしではあまり資産はいらないとも言えますが、老後破綻を回避する保険としてはある程度資産はあったほうが良いですね・・ではまた・・・
はしQさん、コメントありがとうございます。
はしQさんの年齢と資産的にはかなり多めに使っていかないと全然減らなさそうですね。
数字的には大丈夫とは思いつつ、なかなか使おうとは思えないと思いますけど。
今までの節約と、将来への不安がブレーキをかけてしまいますね。
こんばんは仙堂です。
ほんとにそうですね。
FIREの4%ルールにインフレ率が組み込まれているので、インフレはそれほど心配しなくてもいいかも。
取り崩しも、額じゃなくて率で考えたらいいと思います。
原資は、FIREのタイプをどれにするかでかわりますね。
FIRE後の生活を、どのレベルにするか。どのような生活をしたいか。それで原資が決まってきますね。
年収1500万の人が、今の生活を維持するためには3億4億いりますね。
仙堂智隆さん、コメントありがとうございます。
分かってはいてもなかなか計画通りに使おうとも思えないのが、FIREあるあるですけどね。
インカムリッチだと財布の紐も緩いので、その分多めの資産がないとアッという間に破綻しそうです。
余裕を持った4%ルールなら生活水準を下げる余地があるのでFIRE卒業する確率は低そうですね
ななしさん、コメントありがとうございます。
FIREを目指している場合あ、FIREする前に十分生活水準を下げた状態でFIREするので、FIREした後生活水準を下げるのはキツそうです。
今回想定したラインなら、下げられないことはないでしょうが生活満足度は下がりそうですね。