減っているのか、それとも増えているのか。
以前、東京の人口が減少していることについて、記事を書きました。
その時は、統計上で減少していることを確認して不動産の話をしたんですが、以下のような記事を見かけました。
コロナ禍でも若者の都会志向が高まっていて、東京に移住する人が増えているという記事です。
以前東京都の人口統計を確認した際は、確かに人口は減少していたので長引くコロナ禍の影響で人口増に転じたのか、それとも他に理由があるのか確認してみようと思います。
東京都の人口
毎度おなじみの東京都の統計のサイトで確認してみます。
2021年4月のデータまで発表されているので、2021年1月から4月のデータを確認してみようと思います。
以前ブログ記事を書いたのは2月26日なので、以前の記事からの動態も分かると思います。
年月 | 総数(人) | 男(人) | 女(人) | 前月差分(人) |
2021年1月 | 13,960,236 | 6,858,575 | 7,101,661 | +114,222 |
2021年2月 | 13,952,915 | 6,855,126 | 7,097,789 | -7,321 |
2021年3月 | 13,942,024 | 6,849,488 | 7,092,536 | -10,891 |
2021年4月 | 13,957,179 | 6,855,000 | 7,102,179 | +15,155 |
記事を書いた2月、3月は減少していますが、それ以外は増加しており結局2021年に入ってからは約11万人増加しているというのが結果でした。
これだけだと、読んだ記事のとおりで若い人が東京の方が選択肢が多いから移住を続けているだけかと思いますが、2月と3月だけ減少しているのが謎です。
リモートワークの浸透で郊外へ引越しした人が増えたためと考えられますが、コロナ禍も発生から1年以上続いているため、2月、3月だけ減少しているのも不思議なので、もう少し2月から4月の統計を良く確認してみようと思います。
人口統計上は2月の統計だと日本人の増減はマイナス9765人、全体の人口はマイナス7321人なので、2444人日本人以外の人口が増加していることが分かります。
同様に3月もマイナス7963人、全体の人口はマイナス10891人だったので、日本人以外も2928人減っていることが分かります。
4月の統計ではプラス23,825人、全体ではプラス15,155人なので、日本人以外は8670人減少して日本人だけ純増という結果でした。
統計を確認する限り4月の統計(3月中の動き)では日本人だけ純増という結果でした。
学生が卒業式の後、東京への入学や就職で引越しする毎年恒例の行事で、3月の東京の人口が増加したようです。
年月 | 総数(人) | 前月差分(人) | 内日本人(人) |
2018年3月 | 13,637,332 | – | – |
2018年4月 | 13,667,501 | +30,169 | +29,377 |
2019年3月 | 13,740,418 | – | – |
2019年4月 | 13,768,387 | +27,969 | +28,265 |
2020年3月 | 13,835,080 | – | – |
2020年4月 | 13,865,911 | +30,831 | +38,242 |
コロナ禍前の2018年から2020年までの3月、4月の統計も確認してみましたが、2021年のプラス23,825人は例年に比べて特段多いという訳ではありません。
概ね平年通りの増加といった結果が見て取れます。
東京には色々あるので選択肢は多いかもしれませんが、誰でも東京ならうまくいくというものでもないと思います。
逆に選択肢が多すぎると選べないという結果にもなりかねないので、実は地方で選択肢が少ない中でその選択を突き詰めていく方が上手くいくかもしれません。
地元なら土地勘とか人脈とかもあるでしょうし、選択肢が多いから東京に来るという考えも如何なものかと思います。
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