背伸びするか、膝をつくかの違いか?
以前、FIREできる人とFIREに向いている人は別物だというお話をしました。
基本的に怠惰な人間ほどFIREに向いていて、FIREできる人ほど社畜向きという身も蓋もない話なんですが、納得感はある話だと思っています。

FIREするのは、FIREに向いている人が頑張って蓄財して達成するか、FIREできる人が社畜にウンザリして達成するかのどちらかになると思います。
FIREに向いている人の場合は水が低きに流れるように当たり前の動きですね。
楽な方に流れるために、骨を折ります。
FIREできる人の場合も、社畜であれば分かりみが深いでしょう。
社畜をしていれば、仕事にウンザリすることに事欠きません。
上司、同僚、顧客、目標・ノルマ、出退勤、拘束時間等々・・・
どれだけ上手く渡り歩いてきた人であっても、何十年も働いていればもう辞めようと思うことは1度や2度ではないはずです。
ウンザリしてから積み上げ始めるのか、ウンザリする前から積み上げているのかは生活ぶりや支出行動によって違いがありそうですが、1度FIREすることを決めて行動を始めれば、高確率でFIREできそうなのはFIREできるタイプの人でしょう。
当然、FIREした後はFIREに向いているタイプの方が有利
このFIREできる人か、FIREに向いている人かというのはFIREを達成するまではFIREできるタイプの方が圧倒的に有利です。
FIREに向いているタイプがFIREするためには今まで以上の努力が必要になるケースが多いでしょうが、FIREできるタイプがFIREする場合は逆に力を抜くことになります。
仕事に対するスタンスをダウンシフトしつつ、生活費の見直しと投資をするくらいで事が足ります。
念願叶ってFIREした場合は、FIREに向いているタイプの方がFIRE生活には向いていると思います。
特に目的や目標を持つ必要のないFIRE生活において、FIREできるタイプよりはFIREに向いているタイプの方が、違和感なく生活を続けられやすいはずです。

FIREできるタイプだと、FIREした後の目標や目的を作り出してそれに向けて邁進していくでしょうから、FIREに向いているタイプから見ると「息苦しそうな生活だな。」と思わずにはいられません。
FIREする才能はなかなか条件厳しい
このできる、できない、向いている、向いていないというのを才能と考えれば、FIREする才能というのも存在するのだと思います。

俺には“働かない才能”がある・・・資産1億2,000万円で夢のFIRE・早期退職した52歳会社員という記事を見ました。
タイトル通り52歳で1.2億円貯めてFIREしたおっさんの記事です。
FIRE当初は動画を見漁ってダラダラ過ごしていたようですが、FIRE後3カ月で朝から酒を飲むようになったようです。
そのまま外で飲み歩くようになり、半年後には体調不良になったそうです。
1週間で回復後は単発バイトで肉体労働を始め、何だかんだと退職後2年で再就職したというのが大まかな話です。
飲んだくれになるところまではありそうですが、その後再就職までしておいてこのおっさんに「働かない才能」なんてあった?という疑問は残ります。

働かない才能なんてものがあるとしたら、それは意地でも働かないという意思でしょうね。
高校卒業してから還暦までニートやってるような人なら、間違いなく働かない才能があるでしょう。
運動しないとと思って、肉体労働の単発バイトをするくらいなら私も考えそうですが、そこから再就職しようなんて考える人に働かない才能があるとは思いません。
お金が貰えないなら運動したくない、用事がないと朝起きられないというのはいかにもFIREに向いていそうな人ですが、1日中酒飲んだくれるのはFIRE向きではありません。
いくら予定がないからと言っても、夜まで酒は飲まない程度の自制心は必要ってことなんでしょうね。
FIREを続けるには怠惰ではありつつ、ある程度の自制心も必要です。
金銭面での自制心も必要ですが、健康面でも自制心は必要と・・・
FIREする才能も、なかなか条件が厳しいですね。


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