地獄のフタを開けたい経営者VS地獄のフタを閉めたい労働組合

引きずり込むドローイング 雑記
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地獄のフタをこじ開けたい経営者たち

以前、時間外労働の上限規制緩和について記事を書きました。
この時私は”地獄のフタが開く”という表現をしましたが、これは上限を緩和すると力関係的に強い側が有利に働くと私が考えているからです。

国が「好きにして良いぞ。」って言ったら、経営者も「好きにして良いぞ。(お前ら、当然分かってるよな。)」って言うに決まってます。
そもそも今も上限を守っているようで、守る気がない状態ですからね。
人命より納期が尊重されている会社が多いでしょう。
納期が迫ってきたら、労働時間の上限を超えていても持ち帰り残業するなんてのも社畜ではありふれた光景ですね。

上限があってもなくてもブラックな働き方は変わらないって感じですが、機能はしていなくても、歯止めとしての上限は必要です。
もし破ったら、経営者を執行猶予なしで檻に入れるくらいの罰則があっても良いんですが、それは絶対しないでしょうね。

社畜も納期を守るために、働いちゃうケースは多いでしょう。
これは社畜の責任感に付け込んで働かせているだけですが、経営者的にはこれを「働きたい」という表現を使っている所が恐ろしいです。

上限が死ぬ手前に設定されていなければ、過労死する社畜が増えるだけでしょう。

地獄のフタが開いたぞ、さっさとFIREしろ
思ったほどのダメージがなかったのは出来レースだから?すったもんだありつつ、何かヌルっと高市総理が誕生しましたね。公明党が連立から離脱した時はどうなることかと思いましたが、結局日本維新の会と連立して自民党の総裁が総理になるいつもの展開でした。...

正直、ブラック企業は守る気もないので上限があろうがなかろうが守らないんでしょうが、コンプライアンスを気にする大企業は規制緩和を求めていますね。

今日は労働組合と経営者で言ってる内容が正反対でちょっと面白かったので、そのお話をしようと思います。

経営者はこき使いたい本音が駄々洩れ過ぎる

地獄のフタを開けたい経営者ですが、あまりに露骨な”こき使いたい”表現である”働きたい改革”という言葉は封印したようです。

【独自】経団連、「働きたい改革」を撤回 来春闘、首相発言への批判に配慮:東京新聞デジタル
経団連がまとめた2026年春闘の経営側指針の原案で、8月下旬の骨子案で掲げた社員の強い勤労意欲に応える「働きたい改革」の看板を撤回した...

「働き方改革の再構築」に文言を変更しただけで、中身は変わないと思います。
経営者の本音は2024年に経団連から発表された「今後の労働基準関係法制に
経済界として求めること
」に書かれている内容でしょうね。

経団連「今後の労働基準関連法制に経済界として求めること」から引用
経団連「今後の労働基準関連法制に経済界として求めること」から引用

何か商習慣がどうとか、実務が云々と言っていますが、規制強化なんてトンでもない、インターバル規制に関してもルール化するなというのが本音でしょう。

働いているのは人間なので、上限もインターバルも商習慣やイベントに左右されません。
寝なきゃ死ぬし、日常生活がある人間なので、生物が働く基準として画一的な縛りは当然必要なはずですが、とりあえず従業員はこき使ってナンボというのが経営者のスタンスです。

「罰則があったら、こき使えないだろ!自由に使い潰させろ。」という文句が聞こえてきますw

社畜の代表は至極真っ当な要望を出す

経営者とは反対に、労組側は労働時間を1日7時間に減らして欲しいという要望を出しています。

もし「1日7時間労働」が実現したら…私たちの“給与”が「実質4万円」のベースアップに!? 正社員の平均時給「2239円」でシミュレーション|ファイナンシャルフィールド|働き方
人手不足が加速する昨今、長時間労働が減らず疲弊している労働者が増えています。長時間労働を減らすため、法定労働時間を1日7時間になどとした要請書を、全労連が厚生労働省に提出しました。 本記事では、この要請書が提出された背景や概要、賃金が変わら...

週35時間、勤務間のインターバルは11時間以上を義務化して罰則を設けることと、まぁ人道的です。

ただ経営者の意見とは真っ向から対立していますね。

もし「1日7時間労働」が実現したら…私たちの“給与”が「実質4万円」のベースアップに!? 正社員の平均時給「2239円」でシミュレーションから引用

社畜時代は36協定の呪いと戦ってきたオッサンからすると、この位の歯止めは付けておいて欲しいものです。

ホワイトな企業でも36協定の上限に到達するまで、会社は殆ど何も言いませんからね。
残業が40時間超えても、「40時間超えたぞ、申請しろ!」くらいしか言いません。
上限だけ運用されている状況なので、基本の労働時間を短縮することで総労働時間も減らせるでしょう。

さらにインターバル制度ができれば、終電で帰っても、シャワー浴びて仮眠取って即出社ってこともなくなるでしょうし、人間の暮らしをするならこの程度の縛りは欲しいところです。

働かないおっさんはどう思う?

既に労働市場からは退出した元社畜のオッサンからすると、心情的には労組側ですね。

ただサービスを受ける側からすると、経営者側の方が都合が良いでしょう。
いつでもサービスが受けられた方が良いに決まっています。
働いている人間は死んだ目をしていると思いますがw

そもそも給料を上げない(上げられない)会社なら労働時間を短くするべきなんですよね。

人が来ないのはブラックだからで、給料も福利厚生も知名度も何1つ大企業に勝てないなら、労働時間を短くするくらいしか「売り」ができません。
ハードワークで高給な企業と、給料は安いけど労働時間が短い企業で差別化できれば、豆腐のZ世代も引き寄せられるかもしれませんよw

今の正社員の社畜の労働時間は横ばいですからね。
週40時間の檻を壊せば、壊した会社から先行者利益が得られるでしょう。

厚生労働省の資料からも明らかですが、日本の総労働時間が減っているのは、生活費が足りない年金生活者や、パーㇳのおばさんといったあまり働かない連中が大量に流入して薄まっているからです。

厚生労働省 労働時間関係資料から引用

実際、世の社畜の労働時間は減ってません。
これは社畜として働いた経験があれば、誰でも分かると思います。
10年前に比べて拘束時間が減ったかって聞かれても、別に減ってないでしょう。
私のようにFIREに向けて、意識的に残業止めでもしない限りは労働時間は減っていないはずです。

そしてMAXまで減らしても週40時間、月160時間、年間1900時間近くは働くことになります。

少子化問題を独身のオッサンが無責任に考える
もう半世紀も経っているのに解消しない少子化問題2024年の合計特殊出生率が過去最低を大幅更新して1.15まで低下したというニュースを見ました。前年の1.20を更に下回り70万人も割り込んでいるようです。独身のオッサンからすると、少子化だから...

社畜の労働時間を短くするのは少子化対策になるんじゃない?って話を以前しましたが、この手の労働条件の話で争った場合、経営者側が勝つんでしょうね。

徒党を組んだ社畜の群れと、徒党を組んだ経営者の群れの戦いは後者の方が圧倒的に有利でしょう。

多分FIREして良かった~って展開になりそうですが、心情的には労組側を応援しようと思います。
勝てないと思うけど、ガンバレ♪

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