FIREに不向きな人種なぞ居ない

走る中年男性1 バタバタ FIRE前
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人には向き不向きがあれど、それは画一的なものではない

人には誰しも向き不向きというものがあります。
運動が嫌いな人に陸上競技をやらせても良いタイムは出ないでしょうし、ジッとしていられない人にデスクワークをさせても成果は出辛いでしょう。
この辺りはその人のこれまでの人生で送ってきた経験や、嗜好も多分に入り込んで形作られていくものだと思います。

では、FIREには向き、不向きがあるのでしょうか。

FIREできる人とFIREに向いている人は別の生き物
2024年もGWは10連休を取るのが社畜の正解です。 もうすぐ4月も終わりで、来週からGWですね。今年は4月30日から5月2日まで有給を取れば、最大10連休です。以前、GWのような中途半端な連休は繋げて長期休暇にしやすいので、意味もなく休み...

以前、FIREできる人と、FIREに向いている人は別の人種だという記事を書きましたが、FIREに向いている人というのは確かに存在すると思います。

ですが、人種や血液型、性別のように画一的に決められるものではないはずです。
今日は人種でFIREの向き、不向きを語る狂人のお話です。

FIRE批判のにおいがプンプンするぜ~

「FIRE」を夢見て節約に励む人が背負う“大きすぎる代償”とは?という記事を見ました。
中身を読む前にタイトルから「経営者が書くFIRE批判記事」の臭いがプンプンする記事です。

ジョジョの奇妙な冒険 2巻 56ページから引用

読んでみた私の感想を語っていこうと思います。
最初のページからFIREして本当に楽しいのかという、経営者特有のFIRE批判の鉄板コメントから始まっています。

「FIRE」を夢見て節約に励む人が背負う“大きすぎる代償”とは?
超富裕層を顧客にプライベートバンク事業を展開する資産管理のプロは、FIREを夢見てケチケチと節約に励む若者が「目に見えない損失」を被っていると警告する。なぜ富裕層ほど本業を大切にするのだろうか。

記事は日本人はFIREに向いていないという主張から始まり、FIREより、自己投資した方が良いという経営者が良く言いそうな話で終わっています。

言っていることは間違いではありません。
人的資本への投資は、まず100%お金が手に入る投資です。
年収500万円の人が30年働けば1.5億円になりますし、自己投資が成功して年収1,000万円になれば、30年で3億円になります。

間違いではありませんが、圧倒的に時間がかかります。
先の例でも期間を30年としましたが、10年、20年と働かなくてはなりません。

そもそもFIREを目指す人間は、仕事が好きな訳ではありません。
だから投資でお金を回して、働く期間を1日でも短くしようとするのです。

FIREは仕事が嫌いという前提がないと成立しない?
FIREのスタート地点になるのは仕事が嫌いだということ 常々思うのですが、FIREをする理由で大前提になるのは「仕事が嫌い」ということです。仕事が好きな人はFIREしません。それも当然でFIREは早期退職なのですから、仕事が好きならそもそも...

人的資本への投資も、詰まるところは仕事で今よりお金が稼げるスキルや知識を身につけるということです。
今の仕事で昇進するにしろ、転職するにしろそうなります。

FIREしたい人からすれば、好きでもないことに長い時間かけて身に着けていきましょうと言われても、「嫌なこった。」と思うだけのはずです。
そもそも働きたくないからFIREするのです。

仕事の優先目標が低いのがFIREを目指す人です。
優先度の低いものに力を入れろと諭したところで、受け入れがたいはずです。

今の流行りの投資は社畜が嫌いな仕事をしながらでも成立する

仕事が好きではないけど、ギリギリ許容できるレベルが「そこそこ稼げるように人的資本への投資は必要だけど、ある程度貰えるようになったら、仕事よりプライベートを優先させて、投資は投資信託やETFを継続的に積立する。」
このくらいのスタンスの方が、社畜をしながらFIREを目指す人には丁度良いでしょう。

つまり全否定する程、今の流行りの方式は悪くないってことです。
それほど悪くないからこそ流行っているのだとも思います。
ただ、投資信託の積立が投資経験を積みにくいということに関しては同意します。

今の投資商品が今後も優秀なパフォーマンスを上げ続けられるかとか、損切りのタイミングといった話になると、自分で投資判断していないと手も足も出なくなるでしょう。
ですが、過去の実績では亡くなった人が一番儲けが大きかったというくらいのパフォーマンスなので、一定年齢まではバカみたいに積み立てて、年を取ったらシステム的に毎月定率で取り崩しつつ、運用は続けるというのも間違いではないと思います。

日本人は勤勉で真面目というマインドコントロールは害悪

言っていることは間違えではないと思いますが、最初の日本人はFIREに不向きというのは間違えていると思います。

そもそもFIREをすることに人種的な差はないと思います。
圧倒的に時間を拘束される仕事が、皆等しく嫌いなはずです。
これは東洋、西洋関わらずそうだと思います。

宗教観的にはキリスト教の労働は罰という考え方がある分、西洋の方が労働嫌いそうです。
東洋の思想だと、儒教的な思想から労働は肯定的な捉え方をされていると思います。

それでも日本人がFIREに不向きだとは思いません。
そもそも日本人が勤勉で真面目という部分から、同意しかねます。

ベネッセ、「社会人の学びに関する意識調査2024」最新結果を公開 リスキリング理解度は高まるが3年連続で社会人の約4割は学習意欲なし
株式会社ベネッセホールディングスのプレスリリース(2024年4月24日 15時00分)ベネッセ、「社会人の学びに関する意識調査2024」最新結果を公開 リスキリング理解度は高まるが3年連続で社会人の約4割は学習意欲なし

ベネッセコーポレーションが発表した「社会人の学びに関する意識調査2024」の結果から見ると、社会人の約4割は「学習意欲なし」です。
やるつもりがあるとか、昔やっていたという、何か色々言い訳しているけど、結局やっていない層を含めれば7割近くは学習していません。

しかもこの調査は全国18~64歳の男女40,000名から集計しているので、10代、20代前半の社会人経験の浅い人も含まれているはずです。
つまり、30代以降で学習意欲のある人は更に少なくなるでしょう。
もしかしたら9割くらいは学習意欲が無いかもしれませんね。

社会人の学びに関する意識調査2024から引用

また、労働生産性もOECD諸国では下から数えた方が早いくらいです。
2020年の日本の就業者一人当たりの労働生産性は81,510ドル(818万円)であり、OECD加盟38か国中29位という結果です。

何をもって勤勉と言っているのか?って感じです。
私は日本人は周囲に流されやすい民族だと思います。
周りがそうしているから、自分も合わせておこうと考えているだけで、やりたいからやっているわけではないはずです。

他国に比べて特別怠惰な民族だとも思いませんが、他国に比べて特別勤勉で真面目かと言われると、そうでは無いと思います。
周囲の評価を気にするから、勤勉で真面目に見えるように振舞っていると言った方が正解に近い気がします。

周囲の人間がやっていれば、自分もして良いと考えがちなので、一度モラルが下がると下がるところまで下がりそうです。

周囲に流されずに毎月コツコツ積み立てて、投資の勉強を頑張っているFIREを目指す人の方が、よほど勤勉で真面目と言えそうですね。
どちらも日本人ですけど、FIREを目指す人自体が少数派なので、そういった意味でも勤勉で真面目な人は少ないと思います。

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FIRE前
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コメント

  1. はしQ より:

    nekonabeさん おはようございます。はしQです。
    当方の考えるところでは、FIREを目指すならその分人的投資という説には反対です。勤勉の塊みたいな人生で、給料をつぎ込んでスキルを磨いても、最終目標は給料を上げるための手段でしかないと思いますので、結局は資産を増やす方法の選択の問題になり、より成功確率が高い手段を選択すればよいのではないでしょうか?ではまた・・・

    • nekonabe より:

      はしQさん、コメントありがとうございます。
      私は20代くらいは社畜で稼いで種銭作った方が効率的だと思っているので、若い時はそれなりに給料上げた方が良いと思っています。
      資産が出来てくる40代以降はあまり意味ないので、人的資本への投資は要らないと思います。

  2. はしQ より:

    nekonabeさん まだまだ日本株は予断を許さない状況が続きモヤモヤの はしQです。おっしゃる通りで若いころは夢も希望もあるので勤勉な社畜が種銭稼ぎのためには必要でしょう。ただし種銭づくりのための社畜と割り切らないと、無理をして経営者の罠にかかり健康を害したり、精神を病んだりしますので、ここは重要なポイントと思います。給料を上げるための手段としての人的資本への投資は重要ですが、見極めが大事です。ではまた

    • nekonabe より:

      はしQさん、コメントありがとうございます。
      確かに若い時は働き過ぎる場合がありますね。
      私も20代の頃は何を血迷ったか9時から終電まで毎日働いていた時期がありました。
      30代になってからは22時を過ぎるのは稀になりましたし、最近はほぼ残業しません。
      最初は残業代に感動したりもするんですが、この賞味期限もそんなに長くないですからね。
      病気になる前にあほらしくなって働く時間を自然と減らせると良いですね。

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