FIREを目指すと経営者は嫌いになりがち
FIREはやりたくないことをしないためにするものであると言うのが私の持論です。
よく、何かがしたくてFIREしたいというエセポジティブFIREを語る人が居ますが、FIREは基本的にネガティブなものだと思います。
時間が欲しいとか、自由のためだとか色々言いますが、何のことはなくてただ今の環境に居続けるのが苦痛とか、疑問をもっているからFIREするのです。
別に居心地が悪いわけじゃないという人も居ますが、結局突き詰めていくと、人は仕事がしたくないからFIREします。
そして、FIREを語る系に必ず登場してくるのが、経営者という連中です。
彼ら、彼女らはとりあえず黙って馬車馬のように働く人を欲しているので、基本的に労働市場から居なくなってしまうFIREには否定的です。
何か肯定的な意見を言う経営者もいますが、大体は肯定風のFIRE否定記事になります。
もしくはFIREはしたくないことをしないためにするという、前提事項が抜けているので見当違いの方向に話が進んでいくパターンが多いです。
FIRE否定記事を世にどんどん送り出す経営者ですが、こういった記事を四六時中見ていると、私個人も経営者にあまり好意的な見方ができなくなってきます。
今日はそんな経営者についてお話しようと思います。
FIREを置いておけば良い所もある経営者たち
FIRE云々を置いておけば、私は経営者には感謝しています。
毎月遅滞なく給料が支払われているのも経営者がきちんと会社を経営しているからですし、私の持ち株に四半期、半期ごとにキッチリ配当金が出ているのも経営者が適切に会社を運営しているからです。
これについてはグッジョブと思っています。
ですが働かされる側の社畜として見た場合、どうしても否定的な見方にならざるを得ません。
FIREを否定することについては、立場上まぁ分からなくもありません。
私が経営者になったとしたら、従業員には脇目も振らず馬車馬のように働いて欲しいと思うでしょう。
自動車に乗っている時は歩行者が邪魔だと感じ、歩行者になった時は自動車が邪魔に感じる感覚に近いような気がします。
立ち位置が変わって私が経営者になれば、きっと私もFIRE否定派になるんでしょうね。
お前のものは俺のもの的な発想が社畜をFIREに駆り立てる
そんな肯定的に見れる部分と、否定的に見れる部分がある経営者ですが、社畜の私から見た経営者はなぜこんなに腹立たしい存在なのか、それが何となく分かったのでその記事を紹介します。
資本主義が生んだ「おまえの時間はオレのもの」的発想と「クソどうでもいい仕事」の関係という記事なんですが、タイトルの部分ですね。
お前の時間は俺(経営者)が買ったんだという考え方が腹の立つ原因なんでしょうね。
9時から17時までの時間を経営者に買われているってことです。
そしてその対価として給料を貰うそんな関係です。
これが法律や雇用契約でガッチリ固定されてしまっているのが嫌なんでしょう。
時間を買った側の経営者は、お前の時間は俺が買ったんだから買われた時間は限界まで働けと考えています。
だから職務専念義務だの何だの色々理由をつけて、とにかく働かせようとします。
社畜が仕事もしないで暇そうにしていたら、経営者は何か損した気分になってイライラする訳です。
この感覚が社畜が経営者が嫌になる要素なんでしょうね。
パパ活している最中に、女が携帯見ていたら怒るみたいな心情でしょうか。
「おまえの時間はオレのものなのに、おまえはオレのものを盗んだ」というイラつきが透けて見えるから、社畜はFIREしたくなるんでしょうね。
別にお前の物じゃねーし、というのは社畜の感覚です。
どこまで行っても私の時間は私の物です。
一時的に時間を貸してやっているだけで、必要な瞬間だけ経営者の事業のために使ってやっているだけです。
この感覚の差はきっとどこまで行っても埋められないでしょう。
社畜は仕事が嫌いだからFIREするのだと思っていましたが、もしかしたら経営者と法律を含む会社経営という枠組み自体が嫌いだからFIREするのかもしれませんね。
コメント
FIRE出来るように自己防衛する必要がありますね
>時間を買った側の経営者は、お前の時間は俺が買ったんだから買われた時間は限界まで働けと考えています。
ななしさん、コメントありがとうございます。
下手すると売った覚えのない時間も自分の物だと思っている節があるのが怖い所です。
nekonabeさん おはようございます。いよいよ昨日の日本株回復で7月末から8月初めの大暴落分をほぼ通り戻した はしQです。(ほぼですし、大した買い物もしていないので月給2ケ月分はマイナスですけど)
この「俺の買った時間」「売ったつもりはない」のギャップが、知恵のある社畜がFIREしたくなる(=仕事をやめる保険が欲しい)の根本にあるでしょう。純粋なやりがい洗脳社畜「この場合は売ったつもりはあるのでしょう」は死ぬまで働き続けることになり、経営者の資産に吸い込まれていくのでしょう。これが資本主義なのかも。離れてみれば不幸に見えますがどっぷりつかりこんでいる社畜にとっては、わずかな給料UPやボーナス査定で頑張ってしまうのです。なんだか動物の調教みたいに思えてきました。・・・ではまた。
はしQさん、コメントありがとうございます。
この辺りの調教は小学校からじっくりしてますから。
内申をだしにほぼ強制的な空気読みを強いられるのも、宿題も学校行事も社畜のための調教の一種ですからね
社畜になったら、内申が給料とか昇進に変わるだけです。