4%ルールが崩壊する時が30年後に来るかもね

ドロドロ FIRE前
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FIREにおける前提条件、それが4%ルール

FIREにおいて投資は必須のものです。
徹底的に節約して支出を抑えることで、投資なしでもFIREできるという人も存在するかもしれませんが、少数派でしょう。

取り崩しのみでFIREする場合は、年々減り続ける預金残高を眺める羽目になりますし、その時感じるプレッシャーは相当のものでしょう。
そのため、大多数の人はFIER後も投資をしながら取り崩す生活を選択するのでしょう。

今リタイア界隈で信奉されている4%ルールなんてその最たるものです。
株と債券に投資して、取り崩しても減らないことを目指したものですからね。
資産が減り続けるプレッシャーから逃れたいと考えるのは、人間だったらごく自然なことです。

このFIRE界における憲法のような4%ルールですが、1つ大きな前提があります。
その前提とは、「短期的に含み損が出たとしても、長期的には平均して4%は上昇する。」ということです。

もちろん4%を超えることもあるでしょうし、0%だったり、マイナスだったりすることもあるでしょうが、10年、20年で均していけば4%以上にはなるだろうというのが、4%ルールの根幹にあります。

今日はこの4%ルールの大本の部分が揺らぐかもと言うお話です。

世界も高齢化で右肩上がりの経済が終焉するかも?

読んだのは「世界の高齢化がもたらす株式市場への影響とは…JPモルガンが調査報告書を発表」という記事です。

世界の高齢化がもたらす株式市場への影響とは…JPモルガンが調査報告書を発表
JPモルガンのストラテジストは、世界は高齢化が進んでおり、この傾向は株式リターンの低下と収益の伸び悩みにつながる可能性があると指摘しています。

10年間で65歳以上の人口が1%増加すると、年間の株による利益が0.92%減少すると算出しているという内容です。

高齢化によってイノベーションの成長と生産性の向上を鈍化させ、国内の経済成長を抑制するということです。

0.92%の根拠は分かりませんが、内容自体には違和感はありません。
高齢の経営者が、今までなかった革新的な製品やサービスを生み出すイメージもありませんし、何なら逆のイメージの方が強いです。

日本でもよくあることですが高齢社員が新しい仕組みに反抗して取り入れられなかったりと、高齢者は新しいものに拒否反応を示しがちです。

ですが、大きな問題になりそうなのは高齢者が増えると成長と生産性の向上を鈍化させるということよりも、高齢者が増えると資産を取り崩す人が増えるという問題でしょう。

日本人は死ぬ直前に資産が最大になる人が多い変な民族ですが、世界的に見れば高齢になるに従って、徐々に資産は減り続けるというのが当たり前です。

長い投資期間があった高齢者の方が多くの資産を持っている傾向になるのは、どの国でもそうですし、高齢者の人数が増えればその分取り崩す人も増えるので、今までのように長期的に見れば必ず右肩上がりの成長になるという図式が、どこかのタイミングで崩れるかもしれません。

そうはいっても、まだ30年以上先の事

記事では高齢者が増えることで、逆にリターンが増える業界もあるそうで、医療セクターのリターンは10年間で0.85%増になるそうです。

これも特に違和感のある話ではありません。
高齢になれば医者に掛かる人も増えるでしょうから、高齢者が増えれば当然医療関連銘柄の利益も増えるでしょう。

世界の人口は今世紀中にピークを迎える、と国連が予測(2024年7月11日付 国連経済社会局プレスリリース・日本語訳) | 国連広報センター
Photo Credit: UN DESA/Predrag Vasic世界の人口の4人に1人は、すでに人口がピークに達した国に暮らすニューヨーク、7月11日 —...

中国、ドイツ、日本、ロシアは2024年時点ですでに人口ピークを迎えているそうなので、国内の成長が鈍化していく可能性が高そうです。

United Nations World Population Prospects 2024: Summary Reportから引用

ただ世界人口で見ると、あと50年くらいは世界人口の増加が続きそうです。
私が生きている間は世界は右肩上がりが続くでしょう。

United Nations World Population Prospects 2024: Summary Reportから引用

FIRE界隈の人はオルカンやS&P500が大好きな人が多いので、今後の人口減少が確実な日本株への投資割合はそれ程多くないでしょうが、アメリカも今後30年で人口ピークを迎える国にリストアップされています。

緩やかですが、今後人口が減少していく予想になっていますね。
高齢化と人口の減少によって、株価も右肩上がりという時代は終焉するかもしれません。

ただ1つ言えるのは、今すぐどうこうなるって訳じゃないことです。
まだまだ時間はあります。あと30年とか50年後の話です。

そもそも2050年や2070年まで生きているか分かりませんし、生きていたとしても30年、50年と投資を続けている訳ですから、資産は今より多くなっている確率が高いでしょう。

アメリカの人口も今後30年でピークを付けるのでしょうが、だからと言って今やることは変わりません。
淡々と積立して、淡々と取り崩すだけです。

4%ルールの最大の弱点はアレ
4%ルール行きは良い良い、帰りは?セミリタイアブログを見ている人は、当然ですがFIREやアーリーリタイアしたいという人が殆どだと思います。そういった人は当然のように毎月の支出を切り詰めて、毎月(もしくは毎週?さすがに毎日は居ないでしょう。)...

取り崩し時のルールも楽天証券なら定率での取り崩しが可能なので、4%ルールの弱点である取り崩し時も対応できるようになっています。

取り崩し時に、今ほどの成長力が無くなって4%ルールが3%ルールになっているかもしれませんが、その時は3%ルールで取り崩すだけです。
もしくは2100年くらいまで増加が予想されるアフリカへの投資を増やすくらいでしょうね。

今はアメリカが最強ですが、今後もアメリカが最強とは限りませんし、ルールチェンジがあれば柔軟に対応していかなければならないことも変わりません。
FIRE後にポートフォリオを柔軟に組み替える気になるかは分かりませんが、柔軟性を失わないオッサンでありたいものですね。

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FIRE前
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コメント

  1.   より:

    50歳で引退なら生活費30年分あればなんとかなりそうではある

    • nekonabe より:

      ななしさん、コメントありがとうございます。
      そうですね50代ならまず問題ないでしょうね。
      20代くらいだと、取り崩しの時期と重なるかもしれませんね。

  2. はしQ より:

    nekonabeさん おはようございます。はしQです。当方の資産はここのところひどく安定的に「踊り場」状況で、ある意味安定しています。定期的に給料が入っている分だけ減っているのかもしれません。生活費を資産のあぶくで賄うという夢の老後生活は想定外な税金・保険料の追加と市況の変化(不透明さ)を考えると「あぶく」だけではとても難しそうです。やはりそうなると定率切り崩しとなるのですが、定率にこだわりすぎると、日々のキャッシュフローにマイナスが生じかねず、当方は少し多めに定率引出、余剰は再投資でシミュレーションしていますが、何とか100歳くらいまでは資金が持ちそうです。だったら社畜をやめればと思いますが、いろいろな手続きが面倒で65歳までは社畜のままで定年を迎え、年金受給に突入って感じです。当面まずは2年目の新NISA対応で現有日本株をどこから現金化するかをそろそろ考えようと思っています。ではまた

    • nekonabe より:

      はしQさん、コメントありがとうございます。
      ゼルダの伝説 知恵のかりものやっていたら3時過ぎました。不味いです。

      ここ2か月は月初に大きく落ち込んで月末にかけて取り戻す展開ですね。
      今日も上がったし、NYダウは4万2000ドル超えてるしで、また10月月初に暴落が来ないかひやひやします。
      はしQさんの年齢と資産的に漫然と取り崩しても、そうそう破綻はないと思います。
      逆にそんなに持っているのにまだ働いているのには頭が下がります。
      私ならもっと早く辞めちゃうでしょうねw

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