最近、FIRE計画見直している人多くね?

貯金の目標を書くブタ FIRE前
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103万円の壁より高くて怪しげなFIREを決断する壁

最近103万円の壁がメディアで頻繁に取り上げられていますが、FIREを決断する際にも大きく立ちはだかる壁が存在すると思います。

FIREを決断する際に立ちはだかる壁とは、将来に関する壁です。
将来の物価がどうなるか?
将来の税金はどうなるか?といった部分です。
FIREを計画できるレベルの自己管理能力があれば、自分で制御可能な部分については推測可能でしょうし、予測から大きく外れることもないでしょう。

FIREを戸惑わせる部分は、自分以外の不確定要素の部分が大きいはずです。
もちろん漫然と過ごすだけではなく、こうなったらこうしようと色々シミュレーションしてリタイア計画を立てている人は多いでしょう。

FIREするような人の資金管理能力は並みの日本人の平均を余裕で上回ります。
というより、平均並みではとてもFIREに必要な資産を築くことなどできません。
そのため、FIREしてから急に財布の紐が緩んで散財するといった自分が原因でFIRE生活が破綻するといった状況を想定することは少ないでしょう。

現在の状況が続く前提で、医療費やリフォーム費用(もしくは引っ越し費用や更新料)をバッファとして計上した上で必要資産額を割り出しているはずです。

ここにプラスアルファで追加されるのがインフレや増税といった自分では如何ともし難い原因からくる支出増です。

過去のインフレ率を見てみるとここ2,3年の異常が際立つ

2021年まではデフレの状況だったので、リタイア計画でインフレ率を考える人は少なかったように思います。

潮目が変わってきたのが、2022年以降です。
ここから毎年インフレ率が2%を超えて推移しているので、最近リタイア計画を見直している人が増えてきたように思います。
1,2年なら「まぁ、こんなこともあるか。」と構えていられますが、3年以上続くと「おいおい、まさかこのまま行くのか。」と不安になってきたのでしょう。

かくいう私もインフレ率は過去のインフレ率から計算して、インフレ率はおおよそ1%程度の推移になると想定してリタイア計画を立てていました。

ちなみに1980年から2024年までの45年間の平均インフレ率は1.05%ほどです。

IMF(International Monetary Fund:国際通貨基金)統計データから引用

私が社畜になってからはずっとデフレの状態で、消費税が増税されたタイミングだけインフレ率がプラス1%以上に傾くと言うのが通例でした。

ここ2、3年は消費税が増税された訳でもないのにコストプッシュインフレでインフレ率は2%以上で推移しています。

この今まで無かった状況が、FIREを目指す人たちが計画変更を余儀なくされている原因です。

「あれ?何か今までと違うぞ」と思ってシミュレーションしたら、資金が足りなさそうだから計画を見直そうって感じになっているんだと思います。

4%ルールで既にインフレ率が考慮されているのに追加する謎

FIREをシミュレーションする際にインフレ率を考慮して計画を見直している人が出るのは分かるんですが、そもそもこれって必要な計算でしょうか。

悲観的に予想しておいた方が良いっていうのはその通りです。
FIRE後は後戻り不可ですから、悲観的に考えておいて損はありません。
だけど、FIREを計画する際によく使われている4%ルール、これって株価の平均成長率7%からインフレ率3%を引いて4%としているんですよね。

つまり4%ルールを前提としている時点で、インフレ率3%が考慮されているってことです。

シミュレーションでインフレ率を更に考慮すると、3%のインフレ率から更にインフレ率を積み増して計算してFIRE計画を見直しているということになります。
2%のインフレ率を積んだら5%です。
日本でインフレ率5%はあまりに現実的ではありません。
将来的に超円安になって日本円をじゃぶじゃぶ使わないと、輸入品が買えないって状況になる可能性はありますが、国内の需給状況だけでインフレ率5%はやり過ぎです。

というより今後インフレ率2%が安定するかも怪しいと思っています。
もし2%で安定したとしても、2%以上になる可能性は低いでしょう。
これ以上のインフレが起きるとしたら、悪性インフレだけなはずです。

そもそも安定してインフレが続くには給料の上昇が不可欠です。
日本ではインフレ率に給料が追い付かないはずです。
今も追いついていないし、将来的にも追いつく可能性は低いでしょう。

実質賃金、3カ月ぶりマイナス脱却 10月横ばい - 日本経済新聞
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なぜなら、社会保険料の支払いは労使折半だからです。
給料を上げれば、企業の税負担もどんどん重くなります。
所得税なんかより、社会保険料の方が遥かに凶悪です。

将来的に折半分の税額もどんどん増えていくという状況が見えているのに、積極的に賃上げしていきますという企業が一体どれだけあるのでしょう。
無い袖は振れんという企業が多いのでは?

給料が増えなければ、物価上昇も頭打ちになるでしょうし、そんな状況で2%以上のインフレは続かないと思います。

多分、FIREを計画している人はそんなことは分かっているんだけど、悲観的に計算すると計画が破綻しそうだから、計画を見直しているんでしょうね。

私も年利1%で計算したりしますし、リカバリが利かないFIREでは慎重になってもなり過ぎるってことはないということなんでしょうね。
私は年利1%でも、破綻はしなさそうだと思ったのでリタイアしますが、計画を見直したくなる人の気持ちも分かります。

しょせん数%、されど数%
これが数十年続くと、計画上大きなインパクトになります。
長期間の計画になるFIREにはちょっとしたことでも大ダメージになるということが見えてしまうからなんでしょうね。

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FIRE前
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コメント

  1. 仙堂智隆 より:

    こんばんは仙堂です。

    そうそう、インフレ率の計算は大切ですね。
    まさに、その通りだと思います。

    日本の失われた30年、このデフレの期間が異常だったと認識できるかできないか、世界的にはインフレ状態が正常だと理解できるか。それで今後の対応に差が出てくるでしょう。

    明治11年に、日本に証券取引所ができてから、株価の上昇率は物価の上昇率を上回っている、と言われています。

    • nekonabe より:

      仙堂智隆さん、コメントありがとうございます。
      そうですね基本的に株価が物価を下回ることはないと思います。
      インフレになれば、物価が上昇して売り上げもその分伸びて、それによって株価も上がりますからね。

      正直私は、日本の政策には期待していませんね。
      経済が伸びそうになる前に増税で頭を押さえてしまいますからね。
      経済成長による税収増なんて考えていないところが、ノーベル経済学賞受賞者ゼロ、経済センス無しのジャパンの実力だと思います。

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