FIRE後の精神安定剤になりそうなニュースに癒されるオッサン

パソコンにもたれて寝るねこ すぴ~ FIRE前
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4%ルールも良いけど、生涯の必要額を計算するのも良い

FIREにおける重要なポイントの1つに「寿命」があります。
4%ルールは生涯お金が減らないという資産額を計算したものですが、S&P500の年平均成長率が7%で、そこからインフレ率3%を引いた年4%の取り崩しなら、一生お金は減りませんとか言われても、多くの人は「それって本当?」と思うでしょう。

実際過去はそうだったかもしれませんが、未来もそうである保障なぞどこにもありません。ただ過去はそうだったというだけです。

そんな疑り深い人なら、とりあえず投資による収益は置いておいて、一体いくら持っていれば資金ショートしないのかを計算してみるはずです。
一番シンプル且つ確実な生涯で必要な金額を計算する方法として考えるのは、「(月々の生活費×12カ月×退職から年金支給までの年数)+(月々の生活費ー年金支給額)×12カ月×年金支給から死ぬまでの年数」という計算式でしょう。

現在40歳で生活費が月20万円、年金が月10万円、平均寿命が82歳と想定するならば、(20×12×25)+(20-10)×12×17で8,040万円ということになります。

これなら、結局死ぬまでにいくら必要かというのが分かります。
計算式から得られた金額から、現在の資産額と今後得られる配当益や、収入等を加味してFIRE後の生活が問題ないかどうかということを考えるはずです。

生涯必要な資産額を計算しておくのは、悪いことではありません。
不確定な未来の市場がどんな状況だったとしても自分の支出をコントロールすることで対応できるため、一定の精神安定剤として機能するでしょう。

急激なインフレ等予期しない出来事が起きる可能性はありますが、何を買うか、買わないかという部分は自分でコントロールできるので、FIRE後の資金の不安を消すために一定の効果があるはずです。

ただ1つ問題があります。
それは寿命がどれくらい残っているかということは誰にも分からないということです。

根拠の怪しい話より、事実を元に考える方が良いよ

人は誰もが何歳まで生きるか分かりません。
ですが、世間は長生きの不安を煽るニュースで満ちています。
そんな中で私が最も嫌いな不安煽りワードは「人生100年時代」という言葉です。
生涯現役も嫌いですけど、人生100年時代の方が嫌いです。

人の不安を煽って保険を買わせて金儲けする保険業界と、年金払いたくない国がタッグを組んで人生100年を盛大に煽った結果、何か多くの人が「私も100歳まで生きるのかも」といった前提で考えているような気がします。
FPでさえも、100歳まで生きるライフプランを・・・とか言い始めちゃう有様です。

今成人を迎えている人間はほとんど100歳までは生きません。
女性はそれなりの割合で100歳まで生きるかもしれませんが、オッサンが100歳まで生き残っている可能性はほぼゼロです。

それは厚生労働省が毎年出している簡易生命表からも分かります。
今年の7月に発表された令和5年の簡易生命表の結果を見るとそれが良く分かります。

厚生労働省 令和5年簡易生命表から引用

20歳でも残り寿命は61.45年、40歳でも残り42.06年、60歳でも23.68年です。
90歳まで生き残ったとしても4.22年です。
どの年齢でも100歳まで到達していません。

生存割合から見ても95歳まで生き残るのは1割以下の少数です。

厚生労働省 令和5年簡易生命表から引用

逆に私のように独身の場合は、人生100年どころか年金支給まで生きているかも分からないので、長生きより早死を警戒した方が良いくらいでしょう。

独身男性に告ぐ「さっさと社畜から脱出せよ」
仕事を辞めるとボケるに物申した翌日に返り討ちにあう。 昨日仕事を辞めるとボケるという論調について物申す記事を書きました。 仕事を辞めても独身であればボケないのではないかという話をしましたが、私の意見に対するアンサーのような記事を見かけたので...

この極悪な嘘で生涯社畜で働くという決意を固めている人が結構いたりするんですが、こういう無駄に不安を煽るような嘘は本当によくないです。

恐ろしや・・社畜の3人に1人が生涯社畜らしい。
不穏なニュースを見て、原点回帰する。 このブログは40代の社畜がリタイアするまでの様子を書くブログとして開始しました。当初はリタイアまでの状況を書いていこうと始めたんですが、今は完全に雑記ブログと化しています。何しろただの社畜の私に毎日ネタ...

そもそも人生100年時代の元ネタになったのは、『LIFE SHIFT100年時代の人生戦略』という本ですが、書いたのは経営学や経済学の教授ですからね。
医者でもなければ、科学者でもありません。

この本の内容の大前提にある、人が100年生きるのが当たり前になるという長寿化の予想自体の根拠が怪しいのです。

根拠の怪しい話を元に作られた人生100年時代なんぞに踊らされる必要はありません。
この話に踊らされていると、100年も生きる前提で必要以上に資産を作らなければならなくなってしまうため、FIREを目指す場合も、普通に社畜をする場合も害悪になる可能性が高いです。

人生100年時代は今世紀中には来ない

事実ベースで見ても、話しの根拠になる部分を見ても人生100年時代なんてまぁ来ないだろうということは分かります。

ですが、こういった話を信じる人は心配性の人が多いでしょうから、他にも安心する要素になりそうな話をしておこうと思います。

「人生100年」時代は来ない 米研究、寿命延長鈍化 | 共同通信
【ワシントン共同】日本を含む長寿の国でこの30年、平均寿命の延びは鈍化しており、今世紀中に100歳ま...

そのものズバリ、「人生100年時代は来ない」というアメリカの研究結果です。

ジョジョの奇妙な冒険 27巻 45ページから引用

日本を含む長寿の国でこの30年で平均寿命の延びは鈍化しいて、今世紀中に100歳まで生きる人の割合は女性で15%、男性で5%を超えることはないとの予測を、米イリノイ大などのチームが米科学誌ネイチャーエイジングに発表したというニュースです。

今世紀中は95%は100歳まで生きないってことは、今40代のオッサンはほぼ100%100歳まで生きている可能性はありません。

もちろん医療が劇的に発展する可能性はありますが、そんな「もしも」を考える意味はありません。
そんなことを妄想するのは「もし明日宝くじが当たったらどうしよう?」と考えるようなものです。

そんな起きてもいないことを考えるよりは、今の状況から考えられる内容を前提に考えた方が建設的です。

70歳など余りにも長生きしない前提で考えるのはリスキーですが、リスクを取る派は平均寿命の81歳で考えても良いと思います。

4分の1程度の確率で生き残っている90歳くらいまで生きる前提で十分保守的でしょう。
平均寿命との差である9年分の生活費が予備費にもなるので、この辺りが落としどころになるのではないかと思います。

人は100年生きない。
特に独身のオッサンは100年生きないのです。
100年生きる想定で資産を貯めている人がいたら、それはやり過ぎですのでとっととリタイアした方が良いでしょうね。

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コメント

  1.   より:

    60歳の時点で生活費25年分あれば4%ルールで90歳まで生きれそうではある。自分は50歳で生活費30年分以上あるなら隠居をかんがえるけど。

    • nekonabe より:

      ななしさん、コメントありがとうございます。
      4%ルールどおりなら既に問題ないんですけど、40代リタイアだと残り40年~50年、年金まで20年以上あるので中々これで確実に上がりって感じにならないのが気持ち悪いですね。
      私は凡そいけるだろうくらいでリタイアすることになりそうです。
      確信を抱けるまで我慢できなさそうですし

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