FIREするとFIRE卒業の話が気になる
FIREすると、FIREを目指していた時より気になってくるものがあります。
その1つが「FIRE卒業」というものです。
FIREする前はFIREを達成することが気になっていたので、FIREした人の情報を見ることが多かったんですが、いざFIREしてみると今度はFIREに失敗した人のことが気になってきました。
FIREは生活費の25年分を貯めたら、それで達成というものではありません。
達成後も破綻なく維持していくことになり、これがFIRE生活になると思いますが、FIRE失敗はこの維持に失敗した状態を指します。
運用の失敗が主たる原因になりますが、実は働くのが好きだったとか、孤独に耐えられなくなったといった謎の負け惜しみでFIRE卒業する人も居ます。
理由は様々あれど、結局は働かない暮らしから働く暮らしへと戻っていくのがFIRE卒業ですが、今日はこのFIRE卒業に思うことがあったのでそのお話をしようと思います。
本当の話に嘘を混ぜ込んでいそうなFIRE卒業エピ
社畜時代はFIRE卒業は一種のエンタメとして消化していました。
社畜の時はまだFIREしていなかったので、原因を確認しつつもm9(^Д^)プギャーするために見ている側面が大きかったです。
ただFIREするとFIRE卒業を純粋にエンタメとして消化するって訳にはいきません。
明日は我が身の可能性もありますからね。
ただ、色々FIRE卒業について見ていると大きな原因は2つだと思います。
1つは”運用の失敗”、そしてもう1つが”自己分析の不足”です。
運用の失敗は凄く分かりやすい理由で、FIREした誰もが「いつか起きるかもしれないこと」です。
ただ、この運用の失敗が原因のFIRE卒業、何か創作物くさいというか、話を盛ってないかと感じることも多々あります。
以前見た内容を例にお話すると、資産7,000万円でFIREしたが相場の暴落があって、また社畜に戻ることにしたという話がありました。
話自体はありそうな話でしたが、資産のポートフォリオが少々変でした。
その内訳はハイテク株3,000万円、新興国株3,000万円、仮想通貨500万円、現金500万円といったものです。
このポートフォリオで果たしてFIREするのでしょうか?
私だったら夜も眠れなくなりそうなリスクの取り方をしています。
この話が胡散臭く感じてしまう部分は、ハイテク株と新興国株だけで全資産の86%も持っているという部分です。
普通7,000万円に到達するまでの過程で、もう少し低リスクな債券や低ボラティリティのセクターのETF、高配当株や、インデックスファンドも混ぜると思うんですが、それらを一切せずにFIREして、尚且つ暴落してFIRE卒業なんて状況に陥るのか?
去年買った100万円が、1年で一気に3,000万円まで増えたってわけじゃないでしょうし、もし短期間で急激に増えたとしてもFIREするつもりなら、FIRE前にリバランスしていないのはおかしいです。
相場格言に「上げ100日、下げ3日」というものがあることからも分かりますが、株価は長い時間をかけて増えていくものですし、7,000万円作れる人間ならそれなりに相場に長く居るはずです。
長い投資期間で、相場暴落時にどの程度下がるか見ているのです。
見ていて、その辺りを踏まえてFIREするのに、リスク管理について慎重にならないなんてあるはずないのです。
FIREは辞めたら戻れない一方通行なのに、そんなの無策が過ぎます。
この辺の無鉄砲な動きが、胡散臭さの原因になっている気がします。
それにキャッシュが500万あるんですよ。
それなら最初にやるのはFIRE卒業じゃなくて、節約しながらキャッシュを取り崩して耐えるなんじゃないの?
何で一足飛びでFIRE卒業なのという疑問が湧きます。
その辺、この話が資産額盛っていれば、FIRE卒業した理由も分かります。
このポートフォリオも資産が10分の1くらいならありそうな構成です。
7,000万円規模だと無いわと思いますが、700万円くらいならやる人は居そうです。
そうなるとキャッシュは50万、なるほどFIRE卒業して働くことも俎上に上がるはずです。
FIREやFIRE卒業が本当だったとしても、7,000万円の部分で「話盛ってね?」という胡散臭さを感じてしまいますね。
もう1つの理由は負け惜しみ率高そう
もう1つの原因が自己分析の不足です。
FIREして仕事を辞めてみたけど、資産以外の理由で社畜に戻るというパターンですね。
経営者がやる一時的なイグジットの「なんちゃってFIRE」の場合は卒業する理由が分かります。
チヤホヤしてくれる人が居なくなるってのと、金儲けが好きだからFIRE卒業するってことだと思います。
ただ、普通の社畜が金銭的な理由以外でFIRE卒業するのは理解できません。

FIREはある日思い立って、翌日に実現できるという類のものではありません。
それこそ、5年、10年の時間はかかるものです。
長い長い準備期間があって、ようやく実現するものです。
その長い時間で「本当に辞めても大丈夫か?」と何度も自問自答するでしょう。
人恋しいとか、話す相手がいないとか、やりがいがどうこうといった「お前、そんなの辞める前に考えとけや」という話をFIRE後に持ち出すのはリアリティを感じません。
この辺りの話は仕事を辞めてみないと分からないという類のものではありません。
なぜなら、何十年と社会で生きているからです。
少なくとも1人が好きか、他人と居るのが好きかくらいは十二分に理解しているはずです。
これまでの人生で四六時中、周りに誰か居たなんてことはないでしょう。
1人が落ち着くのか、周りに誰か居るのが落ち着くのか、何十年も生きてきてそんなことすら理解していないなんてことがあるんでしょうか?
それに1人で何かするのが好きか、大人数で何かするのが好きか何てこともこれまでの暮らしでとっくに分かっているはずです。
FIREしたら急に自分の中身が変わるわけじゃないんですから、辞めるまで気付かなかったなんてある訳ないのです。
そのため、金銭的な理由以外でのFIRE卒業を理由にするのは、実は金銭的な問題だけど負け惜しみで言っているか、自己分析が不足しているということになると思います。
金持ちの道楽的なパターンもあるのかも?
あまりにも現実味がないので、理由にしなかった原因に、FIREして金銭感覚が変わると言う話があります。
FIREして時間が増えたから、出費も増えたってヤツです。
この辺りも普通の社畜がFIREする場合はまず無いでしょう。
節制が日常になった状態でFIREしますからね。
時間が出来たから、遊び歩いて散財しようなんて思考にはならないはずです。
逆に給料収入が無いから、より使わないようにしようと考えると思います。
いかにも貯金が無い人が考えた感がある話です。
退職金で大金が入ってきて気が大きくなって散財するって話と、大きな資産を作ってFIREしたってのは金額が同じであっても全くの別物です。
支出のコントロールを長年続けてきたFIRE民が、仕事辞めたくらいで財布の紐を緩めるわけがありません。

でも、そんな考えを真っ向から否定するMONEY INSIDERの記事を見ました。
FIREした後に家を買ったら、現金が不足して働くことにしたというFIRE卒業の話です。

途中まではFIREしたのに、高額な不動産を買うなんてアホやな~と思って見ていましたが、途中でうん?と思いました。
新しい家を買うために株式と国債を売った。その結果、受動的収入は約38万ドル(約5700万円)から23万ドル(約3450万円)に減り、どうすれば流動性と受動的収入を取り戻して安心できるかばかりを考えるようになった。
配当5,700万円が3,450万円に減って不安になったってこと?
5%でも10億円以上の資産があったという話のようです。
家を買って3億減っても、7億円以上・・・
これくらい資産があって、更に3,450万円の配当があっても不安になってFIRE卒業する人も居るってことですね。
あまりにお金があると、普通の社畜とは全く違う感性になるのかもしれません。
他の話も実は超富裕層のお話だったりするんですかね?
今日の話は、節約と投資を頑張ってFIREした普通の社畜が考えるFIRE卒業のお話ってことで1つよろしく。
コメント
nekonabeさん こんにちは はしQです。節約家かどうかは別として計画性のある資産形成をやった社畜には、急に相場が悪くなったのでFIRE卒業はないでしょう。それこそ日本株に全資産をつぎ込んで運悪く倒産などの最悪の状態になってしまった場合ぐらいしか考えられません。ここまでリスクが最大限になっていればその会社だけのウオッチはしているはずですので、見逃しもないでしょう。まさかFIREしたのにさらに信用取引をしていたとも思えませんしね。結論小さなことを大きくいって目立とうとしているのでは?FIRE前はふかし気味に資産総額を誇示しそれで「いいね」の数を増やし、視聴数を増やす等のテクニックがFIREと同時に地味になるので、路線変更ですかね。・・ではまた・・・本日の株価下落で久々の3桁万円ダウンでした。
はしQさん、コメントありがとうございます。
インプレッションとか再生数目的なんですかね?
どちらかと言うと等身大の話を聞いた方がためになるし面白いと思うので、わざわざイキらなくても良いと思ってしまうんですが、多分普段から周りに話を盛って話すタイプなんでしょうね。
承認欲求の塊のような悲しきモンスターですね。
相場に関しては気分よく9月を終われるかなと思ったんですが、今日は減りましたね~
週明けは崩れるなと思ってましたが、思ったより減りました。
月に均せば減ってもプラスですが、こんな日もあります。月当たりプラスなら問題ありません。
こんばんは仙堂です。
FIRE後の生活のイメージをせずに、FIREしちゃうんですかね?
でも、こういう記事は一般週刊誌レベル、半分以上創作、もしかしたらほとんどが創作だと思ってます。
資産運用は、半分は株式インデックスファンドかETF、半分は債券に入れておいたらいい、GPIFは・・・・、なんて記事ってすぐにネタ切れになってしまうだろうし。
失敗例はいくらでもあるから、特殊例をふくらませて、どんどん書きなぐってるんだろうな。
インデックスで思い出したけど、金って1g2万円超しましたけど、どこまで行くと思います? ここ1年の上がり方を見ているとえぐくて、この勢いがいつまで続くか、この波に乗るべきか乗らないべきか。
アセットアロケーションはなりゆきでリバランスしてないから、この際オルタナディブを現在の8%から10%に増やすのもありかな、と迷ってます。
仙堂智隆さん、コメントありがとうございます。
FIRE後の生活イメージしない人っているんでしょうか?
FIREする人は慎重派が多いと思うので、あんまり考えなしにFIRE生活に突入しないイメージです。
病気とか怪我みたいな不確定要素で、FIREする気もないけどFIREすることになった場合はあるでしょうが、その場合はかなり節約するはずです。
金は1g2万円になりましたね。
1970年代からの超長期チャートで見てもここ数年の相場は常軌を逸しています。
ロシア、中国、アメリカ、中東と世界中が混沌としているので、株だけじゃなくて金に流れているんでしょうね。
普通は株価が高い時は金を売って株を買うので、金価格は下がるんですが、ヘッジで金が買われまくってますね。
上げ方がほぼ垂直で買い辛いのは私も分かります。テクニカルでも完全に買われ過ぎの水準ですね。
この上げ方が鈍化してくると、手じまい売りが増えそうです。
3,400ドル辺りで一時的に停滞してましたが、また最近上昇が続いています。
4,000ドルを超えた辺りでまた停滞すると思いますが、世界情勢が落ち着きそうな感じが全くしないので節目の5,000ドル辺りまでいくかもしれません。
チャート的には崩れるまでは買い方針になっちゃいますね。
私も最近、iDeCoの移管金の1割を金に突っ込みました。
それ以外は追加で買っていません。
私はイケイケの時でも全部は行かないって方針で生き残ってきたので、8%から10%に弄る程度であれば問題ないと思います。